
服が部屋に散らばっています。入れたくても入れる場所がありません。 どうやって捨てればいいのか、どうやって片づければいいのかアドバイスをください。 (女性 48歳 会社員)
まず、ここ2~3年着ていない服を処分しましょう。着ていないのには必ず理由があるはずです。袖まわりが少し窮屈だったり、肌触りがわるかったりなど・・・それをはっきりさせる事が重要です。理由がわかれば手放せます。また、多くの衣類をプラスチックの収納ケース(引き出し)に詰め込んでいませんか?実はそれも散らばる原因の一つです。そこから取り出した服をまた入れるのは結構面倒だからです。
思い当たれば、収納の形を一目瞭然になるように変更することを考えます。一目瞭然とは、扉を開ける1アクションで見える、取れる形です。
それには、可能ならば服で一番ラクな収納の形、ハンガー収納を多くしましょう。クローゼットの中のハンガーパイプを可能な限り2段にします。自分で出来ない場合は業者に頼みます。もちろんコート用の1段の場所は確保してください。
そこで吊るしきれなかった服は、収納ケースはやめて棚にたたんで入れます。「衣類を棚に入れる」のは馴染みが無いかもしれませんが、扉を開けるだけで一目瞭然となるので整理タンスよりも優秀な収納の形なのです。棚の奥行きは35~40cmが適しています。持ち家で何年も困っているようでしたら、手軽な収納用品を使う小手先の解決ではなくもうこれ以上の方法はないという根本的な改善をお勧めします。
クローゼットの服を掛けた下のスペースがぐちゃぐちゃになります。良い方法を教えてください。 (女性 34歳 主婦パート)
服を吊るした下の方はしゃがまなければ取れないことと、なんとなく暗いので、入れたままになりがちです。
それを見やすくするためにすぐ実行できることは、クローゼットの奥行きの引き出しケースを使うことです。上から見えるので、出し入れがラクです。
引き出しをセットする場合、ハンガーに吊るした服を、短い服と長い衣服に分けると短い服の下に大きなスペースが生まれ、効率よく使えます。
もう一つ、ベストな方法です。ハンガーパイプを2段にするか、下をハンガーパイプにして上を棚にする方法があります。そうすることでバッグやたたんだ服も、かなり使いやすくなり下の暗いスペースも少なくなります。
お出かけ用のバッグやおしゃれなリュックサックの収納の仕方を教えてください。 (女性 28歳 会社員)
バッグは、自立するものは棚かクローゼットの吊るした服の下などに立てます。立たないバッグは、凵型スタンドを使うと倒れません。それでも立ちにくいものは吊るします。吊るす場合、ハンガーパイプにフックを通すタイプだと外れにくくおすすめです。
おしゃれなリュックサックも同様に吊るすのがベストです。吊るす場合、重いと型崩れを起こすので中身を出して吊るします。中身を一旦入れるカゴを常に用意しておくと出すのが億劫になりません。
玄関の大型収納の中がモノを入れているうちにぐちゃぐちゃで、必要なものを出そうと思っても、どこにあるのやらわかりません。 効率よく見やすく、出しやすくするにはどこから手を付ければいいのでしょう?教えてください。 (男性 51歳 自営業)
そうなった一番の理由は、玄関収納の中がただの空間だったのではないでしょうか?まずは床に置き、そのうちに重ねて置くことになったのでしょう。「とりあえず納戸に」ということで入れ始めたのでしたら、やはり要らないモノを捨てることから始めます。人手と数日置いたままでも構わないスペースがあれば、いったん全部出します。それから要らないモノを分けて処分します。人手もスペースもない場合は、見えるところから使わないモノだけを間引きする要領で抜き取ります。残ったモノはほとんど棚に収まるものだと思われるので、棚を設置します。中にはタテ長のサーフボードやスキー、釣り竿があれば、そのスペースを除き、壁面に棚を設置します。通常使うものは、奥行は30cm~40cmが適しています。棚板の高さを自由に変えられることは必須、また棚板の枚数を後から増やせるものを選んでください。その収納で最大の量の棚を設置すれば、それ以上の方法はありません。その後は何がどこにあるのかひと目でわかるようにしましょう。最後までやり抜くと、維持できるようになります。
外出間際にカギを探したり、宅配物を受け取る時、ハンコを探したりすることがあります。それらは玄関にあった方がいいのでしょうか? (女性 55歳 主婦パート)
カギも印鑑も玄関で使うので、玄関にあった方がいいですね。使いたいモノが使いたい所にある、これが収納の極意ですので。
置き方ですが、常に施錠している玄関の場合は、鍵も印鑑もトレーなどに入れれば、ゼロアクションなので出し入れが楽です。しかしその一方、施錠していない場合は、見えない収納の仕方の方が安全です。その入れ方の一例ですが、鍵は玄関収納の扉の裏にフックを付けて吊るし、印鑑は小さな箱を両面テープで止めて、印鑑の指定席を設ける方法があります。
ちなみに、玄関にカッターナイフもあると便利です。宅配物の箱をその場で開梱できるので、汚れているかもしれない箱を部屋に入れずに済みます。
そのほか、犬の散歩に持っていく一式など、自分なりに出かける時必ず持ち歩くモノを玄関に収納しておくと、慌てたり取りに戻らなくても済みます。
靴が下駄箱に入りきりません。玄関に何足も出しっ放しになっていて、宅配業者が来た時などは靴を踏みつけながらドアを開ける始末です。どうすればいいでしょうか? (女性 45歳 主婦)
まずは減らすことを考えましょう。あっても履いていない靴はありませんか?履かないのには必ず理由があります。例えばつま先がきつい、持っている服にあわせにくい、まだ履けるけれど少し古いかな、と思うなど。そのほか、サイズが合わなくなっている子供の靴もあるかもしれません。理由を確認し、履かない理由を解消できないと分かったものは捨てましょう。これで数足は減るでしょう。次、棚の間隔にゆとりがあれば、棚板の枚数を増やします。手間はかかりますが、ベストな策です。それでも入りきらない場合は、冠婚葬祭など年に一度以下の使用頻度の靴を箱に入れたまま、クローゼットなどに移動します。
そのほか、収納グッズを使ったり、前後互い違いにしたりして幅スペースを節約して入れることで少し多く入ります。靴箱に中身の写真を貼り、重ねて収納する手もあります。靴を減らせば収納グッズも工夫も不要です。サッと下駄箱に入れられるので、玄関に散乱する靴を減らすことができます。
ダイニングテーブルの上にいつもモノがあり、食事の度に除けなければならなくて面倒です。 テーブルには、郵便物や書類、子供のノート、サプリメントや醤油さしなどです。解決策を教えてください。 (女性 40歳 主婦)
テーブルの上は、とても置きやすい位置と高さなので置いてしまうのは当然といってもいいのです。
その解決策としては、置いていたモノを、すぐ避難させる場所をつくることです。それには本箱のような棚を用意し、食事時やスッキリさせたい時にテーブル上にあったモノを一時的に入れれば、問題は解消します。
棚は、扉のないオープンなもので、置く位置はダイニングテーブルから手が届く位置にします。私はその棚を「ダイニングテーブルサイド棚」と名付けています。これを用意することで、ダイニングテーブルを多目的に便利に使いつつ、すっきりさせることが可能になります。(イラストは「SSシステム」を使って棚を設けた例)
帰宅してソファーに座ろうとしたら、すでにそこには娘のジャケットや洗濯物が居座っていてすぐ座れません。 どうすれば、いつでも座れるソファーになるか、知恵を貸してください。 (男性 53歳 会社員)
洗濯物を置いてしまうのは、取り込んだあとすぐたたむ時間がとれないため一時的にそこに置いてしまうのです。よくあることです。床には置きたくないので、ソファーは都合の良い場所なのです。そうは言っても困りますよね。その改善策は、取り込んだ衣類を入れるカゴを用意して、取り込んだモノをそこに入れてもらいましょう。カゴなら畳む時間ができるまでどこにでも置いておけます。
あと、ジャケットなどですが、帰宅すると気が緩み、リビングで脱いでしまいます。これもよくあることです。その場合、疲れていても片づけやすいことを考えます。改善策としては、ハンガーラックを用意します。そのハンガーラックを置く理想の場所はリビングに入ったすぐの場所です。通常、それは玄関に置くのでは?と思われるかもしれませんが、実際は、とにかくリビングに早く入りたいので、玄関では脱がないことが多いのです。だから、スペースが許されればリビングがベストなのです。ハンガーラックは、できればキャスター付きを選んでください。掃除するときなど便利です。
片づけても片づけても家族が出しっ放しにしたものでリビングダイニングがすぐ散らかります。家族が片づけてくれる収納方法を教えてください。 (女性 49歳 会社員)
リビングは家族が長い時間、本を見たりゲームをしたり、アイロンがけをしたりなど様々な行動をしています。それに伴い、道具も使います。その道具たちを使ったあと、もとに戻していないから散らかるのです。
まずは躾を試みましょう。とにかく出したものはあったところに戻す!これを徹底させてみます。しかし、徹底できないことがあります。それはもともと置き場所=指定席が定まっていない場合です。決まっていなければ、戻すことができません。家族それぞれがリビングで使いたい個人のモノと、皆が使う生活道具をリビングに収納できるように収納環境を整えることが必要です。具体的には、リビングにそれらの収納場所を設けます。まずはクローゼットがリビング内にありませんか?なければ、奥行き40cmくらいの棚の家具を用意します。そこに家族ひとりひとりのスペースを割り当て、リビングで使ったモノは必ずそこに自分で入れるように責任を持たせます。
その他、生活道具を収納します。生活道具は分類します。分類の仕方は、モノ別ではなく、「行動別」です。例えば、掃除に使う道具なら掃除機のパーツや化学雑巾や軍手など一緒に入れておきます。生活道具には電池や常備薬などこまごまとしたものがあるので、それぞれをすぐ見えて出せるようにする必要があります。その方法が「棚活用システム」です。それを参考に、皆が「何が、どこにあるかがすぐわかり、出し入れ簡単」な環境を整えましょう。そうすることで、使ったモノの出しっ放しが解消されます。しかし、家具を置きたくても壁面が少なく、置けないケースも多々あります。新築やリフォームする設計段階なら、リビング収納を確保することが可能です。意識して確保するようにしましょう。また、リビングから丸見えにならない位置に収納場所を確保することも可能です。そうすれば、ゼロアクションで見える、すぐ出せる、戻せる収納が可能になります。