可動棚の高さの決め方や変更方法は?棚の使用事例も紹介します!
可動棚とは、ひとつひとつの収納スペースを自由に調整できる棚のことです。棚に収納したいものの大きさに合わせてレイアウトを変えられる便利なアイテムですが、「どのように高さを決めればよいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、可動棚の高さを決めるポイントと、高さを変更する方法を詳しく解説します。実際に使用している事例も設置場所別でご紹介しますので、これから可動棚の設置を予定している方も、ぜひ参考にしてみてください。
可動棚の高さを決めるポイント
可動棚の高さは、収納するものの大きさだけでなく、使用する人の身長を考慮しなければなりません。使いやすさに影響する要素でもあるため、棚として利用したいスペースを最大限に活用できるような高さに設定しましょう。可動棚の高さを決めるポイントを4つの観点から詳しくご紹介します。
自分や家族の身長を基準に考える
可動棚に置くものを具体的に決めていない場合は、棚を利用する方の身長を基準にするのがおすすめです。天井近くまで高さがある可動棚は、小柄な方にとっては使いづらくなってしまいます。
複数人で利用する場合は、背の高い方は高いスペース、低い方は低いスペースといったかたちで場所を分けてもよいでしょう。毎日使うようなものを高い場所へ置くと取り出しにくいため、使用頻度もあわせて考えられると安心です。
「可動棚に置くものはすべて毎日使う」という場合には、手がギリギリ届くような高い位置よりも、低めに設定したほうが便利に使えます。取り出すたびにストレスを感じると、使わなくなってしまう可能性もあるため、せっかくの収納棚も活用しきれません。出し入れしやすいかどうかを基準に最適な高さを見つけましょう。
収納するものに応じて決める
「できるだけたくさん収納したい」と考えている方は、収納棚を設置する空間いっぱいのサイズを選ぶのもおすすめです。棚が高ければ高いほど、収納できる数も増えます。収納したいものが決まっていない方にも有効な方法です。
ただし、大きさだけにこだわると、スペースが余ってしまう可能性もあるでしょう。上段をまったく使用しなかったり、部屋の圧迫感の原因となってしまったりすることもあります。収納スペースが不足する事態に比べるとよいかもしれませんが、棚が高すぎることによるリスクにも注意しましょう。
写真を立てかけたり、置物をディスプレイしたりと、収納以外に用途がある場合は、あえて高い場所に置くのもひとつの方法です。収納物が増えたときのために備えておきたい方は、手の届く範囲で高めのサイズを選択しましょう。
天井の高さを考えて決める
天井まで届くほどの高さを求めている方は、希望の場所に問題なく設置できるかどうか確認しなければなりません。高すぎて部屋に入らなかったり、サイズを間違えて設置できなかったりといったリスクがあるためです。
最大限まで高い可動棚を設置したい場合は、可動棚の外寸をチェックします。内寸を基準にすると適切なサイズがわからなくなるので注意が必要です。転倒防止のパーツやオプションを追加するのであれば、それらを含めた高さを把握したうえで希望のサイズを決めます。
高さに余裕があるか不安な方は、販売店に直接問い合わせてもよいでしょう。希望の高さを提示すると、適切なものを教えてもらえます。交換可能であれば安心ですが、搬入にも手間がかかるため、事前に正確な数字を確認することが大切です。
奥行や幅も考える
可動棚を選ぶ際に重要なものは高さだけではありません。奥行と幅もあわせてチェックしておきましょう。家電製品や家具を選ぶときと同様に、商品選びの条件として加えたいポイントです。
設置スペースに対して奥行がありすぎると、室内での移動スペースが狭くなり、圧迫感が増す要因となります。ほかの家具の引き出しやドアの開閉といった生活するうえでのさまざまな動作に影響する可能性もあるため、外寸の奥行も確認しましょう。
また、幅が大きすぎる可動棚は、希望の場所に設置できない場合もあります。とくに「家具と壁のあいだにぴったり設置したい」と考えている方は注意しましょう。高さ・奥行・幅それぞれのサイズをメモに残しておくと、適した大きさの可動棚を選びやすくなります。
可動棚の棚の高さ調整をする方法は?
可動棚は、比較的簡単に短時間で調整が可能です。棚板の高さを手軽に調整できるのが可動棚のメリットでもあるため、家具の扱いやDIYが苦手な方でも自由にレイアウトできるでしょう。一般的には、高さを変えたい箇所の棚受け(ブラケット)を取り外して、希望の場所に付けかえるだけで作業は完了です。
棚受けの取り外し・取り付けは簡単ですが、左右の高さが合っているかの確認だけは意識しておきましょう。高さが少しでも異なると、棚板が斜めになってしまうからです。違いに気付かずものを置くと、落下する危険性もあります。高さを調整したあとは、再度正面から確認しましょう。
棚受けがきちんと取り付けられているかチェックするためには、棚受け単体を動かしてみて、ぐらつきの有無を確かめます。細かい調整方法は使用するパーツによって異なるため、わからない場合は取扱説明書を見ながら作業しましょう。
可動棚の使用例
これから可動棚の設置を予定している方は、実際に使用している例をチェックしておくのもおすすめです。設置予定の場所に近い例を見ることで、レイアウトの参考にもなります。キッチンからクローゼットまで、さまざまな場所に設置できるため、複数の例を見てイメージをふくらませましょう。ここからは、可動棚の使用例を4つご紹介します。
キッチンやパントリーに設置
可動棚を設置すれば、キッチンのデッドスペースを有効活用できます。ゴミ箱・食器・料理本など収納するものにあわせて高さを調整し、乱雑になりやすいキッチン周辺がスッキリとした印象になるでしょう。
天井近くのスペースはパントリーとしても活用が可能です。収納ボックスの高さに合わせて可動棚を調整すれば、引き出しのような感覚で手軽に出し入れできます。食器棚のスペースが余っている方は、可動棚を追加して収納場所を増やすのもおすすめです。
ランドリースペースに設置
洗濯機の上方はデッドスペースになりがちなため、可動棚を設置すれば収納スペースとして有効活用できます。洗濯用洗剤や柔軟剤など、洗濯関連用品を収納すると、家事の効率性もアップするでしょう。
ランドリースペースと脱衣所が共通の場合は、入浴後に使うタオルや衣類入れを置くのもおすすめです。天井の高さまで棚を付ければ、トイレットペーパーや洗剤のストックを保管する場所としても活用できます。
クローゼットの中に設置
クローゼットやウォークインクローゼットには、引き出しやハンガーラックなどが設置されていますが、それだけでは収納が足りなくなってしまうことも多いでしょう。可動棚をデッドスペースに設置すれば、クローゼット全体の容量を増やすことができます。
バッグや靴など、収納したいものに合わせて高さを調整しやすい点が可動棚の魅力です。衣類だけでなく、スーツケースや楽器といった大きな荷物を収納したい方にもおすすめの方法といえます。
見せる壁面収納として設置
キッチンやクローゼットなどの限られたスペースではなく、リビングのような開けた場所に可動棚を取り付けることで、見せる収納を作るのもおすすめです。時計や写真を立てかけたり花瓶を置いたり、好みによってさまざまな使い方ができます。
飾りたいものが変われば、その都度高さも調整できるため、サイズが決まった棚に物足りなさを感じている方でも便利に活用できるでしょう。見せたいものは、そのまま配置し、隠したいものは収納ボックスに入れるなど、うまく使い分けるのもおすすめです。
可動棚の設置方法
可動棚の設置作業をはじめる前に、必要な材料と手順を把握しておきましょう。特段難しい作業ではありませんが、DIYがはじめての方は、失敗がないようシミュレーションしてみるのもおすすめです。設置したい場所のサイズも測りながら、ひとつずつ必要なものをそろえていきましょう。可動棚の設置に必要なものと具体的な手順をご紹介します。
設置に必要なもの
可動棚を設置するためには、棚板とあわせて、支柱となるパーツもそろえなければなりません。作業をはじめる前に用意しておきたい道具は以下の通りです。
・棚柱(サポート)
・棚受け(ブラケット)
・棚板
・ビス
・電動ドライバー
棚柱(サポート)は、壁と棚板をつなぐ重要な役割を担っています。ガチャ柱やチャンネルサポートといった名前でも知られていますが、いずれも同様のパーツです。棚を設置したい高さを測り、希望に合った棚柱を購入しましょう。
棚柱と棚板を固定するためには棚受け(ブラケット)やビスが必要です。棚板は好みの素材とデザインで選んでも問題ありませんが、棚柱・棚受け・ビスといったパーツは同メーカーから対応するものを選びましょう。
設置の手順
棚柱(サポート)を壁に取り付ける際は、まず下地を探します。
可動棚システムを設置するためには、棚柱を壁に取り付けなければいけません。取り付けられる場所は
- ①合板下地(ベニヤ合板など)が入っている壁(フリーに自由な位置に取付可能)
- ②合板下地が入っていない場合は間柱・芯柱のある位置に限定
となります。
壁を叩いて音の変化を確かめましょう。乾いた音ではなく、重たく鈍い音が鳴る部分が、ビス止めに適切な場所です。
叩いて確認するだけでなく、市販の「下地チェッカー」や「レーザータイプ」「ピン刺しタイプ」など、下地を調べる機械がいくつかありますので実施しましょう。
ぜひホームセンターなどでチェックしてみましょう。
棚柱はズレないよう取り付けなければなりません。壁紙を傷付けないテープや、マスキングテープを使って仮止めしておくと便利です。棚柱が設置できたあとは、棚板を乗せたい場所に棚受けを設置します。
棚柱にズレがなく、棚受けの高さが左右一致していることが確認できれば、あとは棚板を乗せるのみです。棚板は、棚柱とブラケットの耐荷重を上回らないものを選びます。最後に、棚板の上にボール状のものを乗せて、水平になっているかチェックしておきましょう。
まとめ
可動棚は、部屋の片隅にあまったデッドスペースからリビングの壁一面まで、場所を問わず取り付けられます。収納するものによって高さも変えられるため、保管するものが変わっても、フレキシブルに対応できるのが魅力です。失敗を避けるために、設置したい場所の高さや奥行を明確にしたうえで、適切なサイズの材料を揃えましょう。
高さを調整する際は安全性をチェックすることも大切です。取り付けの失敗が不安な方や、可動棚について疑問がある方は、ぜひSSシステム-シューノ-をご検討ください。
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