壁面収納は可動棚がおすすめ!設置方法や実例を紹介
大型家具は置かずに壁に収納を作りたいという方も多いのではないでしょうか。可動棚を取り入れれば細かく位置を調整できるため、収納アイテム別に高さを合わせることができます。可動棚に関する知識を押さえておけば、理想の収納スペースができあがります。
そこでこの記事では、可動棚で壁面収納を作る方法についてご紹介します。可動棚の設置の仕方や可動棚を使った収納作りの実例も紹介しますので、こちらを参考に思い通りの収納スペースを作ってみましょう。
壁面収納を可動棚にするメリット
収納棚やチェストなどの既製品を購入すると棚の設置場所が変えられず、費用も高くなります。可動棚は自分の好みの位置に棚を設置できますし、既製品に比べて安い費用で設置できます。自由にレイアウトを変えられることも可動棚の魅力です。
可動棚はデッドスペースとなっている部分にも設置できます。スペースの広さを問いませんので、狭くて使用用途がない場所を便利な収納スペースに変えられます。自宅のさまざまな場所に収納を設置できるというのも可動棚のメリットです。
壁面収納をDIYで可動棚に変身させる方法
既製品は棚やハンガーパイプの位置が固定されているものが多い傾向にあります。固定されていると、もっているアイテムに合わせて高さを調整することができません。可動棚を活用すれば自由にレイアウトができるようになるため、ここで可動棚に関する基礎知識を身につけましょう。
壁に取付けた棚柱(サポート)で棚板を支えるシステム
可動棚とは壁に設置した棚柱(サポート)に棚受け(ブラケット)を設置し、その上に棚板を置いて収納を作るものです。棚柱にはいくつもの棚受けの差し込み穴があるため、好きな高さで可動棚を設置できます。
棚受けを設置した後は棚板を置いて棚にするのはもちろん、ハンガー受けを用意すればハンガーパイプも取り付けられます。パーツを組み替えればさまざまなものを収納できるため、可動棚の取り付け方法と一緒に設置できるパーツについても知っておくとよいでしょう。
可動棚に欠かせない棚柱(サポート)の通称
可動棚設置に重要な棚柱(サポート)は「ガチャ柱」「ガチャレール」という名前で呼ばれています。呼び方が異なるだけで使い方は一緒なので、購入するときはいずれかの名前が記載されている商品を選びましょう。
棚柱はホームセンターで購入することもできますが、ネットショッピングサイトで購入することも可能です。ロイヤルのSSシステム-シューノ-なら棚受けに合わせて棚柱が設計されているため、安定感に優れています。カラーバリエーションもありますので、設置するスペースの雰囲気に合わせて選ぶとよいでしょう。
耐荷重を計算することも大切
可動棚設置に必要なパーツを購入する前に、設置した棚に何を置くかをある程度決めておきましょう。設置する棚板と棚板を置く棚受け金具にはそれぞれ耐荷重が設定されています。耐荷重を超える荷物を置くと棚が壊れたり、棚柱が壁ごと落ちてきたりする恐れがあります。
耐荷重で設定されている規定重量を超えなければ安心です。重たいものを置く場合は、耐荷重が高くに設定されている「シューノ32シリーズ」を選びましょう。横方向に広く、棚やハンガーパイプの中たわみが心配であれば、間に棚柱の本数を足します。棚柱が増えれば設置できる棚受け金具の設置数も増えるため、負荷が分散されより安定感が増します。
可動棚の設置に便利な図面ダウンロードサービス
可動棚を設置したいけれど、どのような収納を作りたいかが自分の中でまだあいまいという方もいるのではないでしょうか。しっかりとしたイメージが湧かなければ図面ダウンロードサービスを活用することがおすすめです。
図面ダウンロードサービスを活用すればどう組み立てるか、どのような収納ができるかを把握できます。SSシステム-シューノ-では場所別に収納図面を公開していますので、初心者の方にもおすすめです。
(参考:『収納図面ダウンロード』)
壁面に可動棚を取付ける方法
可動棚を設置するには、棚柱(サポート)を壁に取り付けなければいけません。棚柱の取り付け方法は壁の材質によって異なります。ここでは構造用合板(ベニヤ合板)、間柱・芯柱別に棚柱の取り付け方法をご紹介します。
石膏ボード
壁に入っている下地に、構造用合板が入っておらず石膏ボードだけの場合は、残念ながらフリーに自由な位置に可動棚システムを組むことはできません。間柱・芯柱のある位置にのみ棚柱(サポート)の取り付けが可能です。
石膏ボードとは、あくまで壁紙を貼り付けるための下地ですので、ビスを受けられるほどの強度がなく、ビス打ちしてもあっという間に取れてしまいます。強度がないので可動棚システムの設置は大変危険です。
石膏ボード用のアンカー(固定するために石膏ボードなどに埋め込んで使うねじの一種)もありますが、通常の下地ほどの強度は出ないため、重量のかかる可動棚システムの設置には不向きで重大な事故に至るケースがあります。絶対にやめましょう。
大半の壁がこの石膏ボードのみの状態ですので、注意してください。繰り返しになりますが、間柱・芯柱のある位置にのみ棚柱(サポート)の取り付けを行ないましょう。
構造用合板(ベニヤ合板)
壁の内側が12mm以上の構造用合板またはベニヤ合板であれば安全に可動棚システムを好きな位置に設置することができます。構造用合板またはベニヤ合板とは、薄い板を複数枚張り合わせた合板下地のことです。合板下地であれば、そこにビスを打ち込むことで棚柱(サポート)を取り付けることができます。
合板下地はそれぞれで板の厚みが異なります。厚みが薄いものにビスを打ち込むとしっかり固定できませんので、厚さmm以上のものを推奨しています。また、合板下地に打ち込むときは柱がある場所に打ち込むことで、より強度を増すことができます。
間柱・芯柱
もし合板下地が入っていない場合でも、あきらめるのは早いです。
壁には間柱や芯柱は入っています。その位置を特定できればそこに棚柱(サポート)を取り付けられますので、可動棚システムを組むことが可能です。
間柱(芯柱と芯柱の間に入れる柱)・芯柱(家の構造を支えるメインの柱)の位置にしか棚柱を取り付けられませんので、フリーに自由な位置に可動棚システムを組むということからは外れてしまいますが、棚柱の取り付け位置を工夫すれば希望に近い可動棚システムをそこに組むことは可能です。
間柱や芯柱の位置を調べるには、市販の「下地チェッカー」がオススメです。「レーザータイプ」「ピン刺しタイプ」などいくつかありますのでぜひホームセンターなどでチェックしてみましょう。
壁面に可動棚を取付ける手順
壁素材別の棚柱(サポート)の取り付け方法がわかったら、可動棚の取り付け手順を見ていきましょう。取り付け手順はシンプルですが、初めて設置するのであればひとつひとつの工程を確認しながら行っていくことをおすすめします。では可動棚の取り付け手順を確認しましょう。
1.採寸
まずは収納を作る場所の採寸をします。可動棚を設置したい範囲の横幅・高さ・奥行きを測っておき、パーツを探しましょう。棚柱(サポート)の取り付け位置もここで決めておきます。大体の取り付け位置が決まれば、それに合わせて棚のサイズを選べます。
棚柱は長さ600mmから1820mmまでのサイズ展開があるため、高さは正確に計測しておきましょう。どのくらいの高さの収納を作るかは、個人の好みによります。幅が狭く高さがある場所でも長めの棚柱を設置すれば多くのものを収納できます。
2.壁の下地を確認
可動棚システムを組む場所に下地が入っているか確認をしましょう。
一番良いのは、家を建てたときの設計図面を見て、合板下地(ベニヤ合板)などが入っているかの記載を確認する方法が良いでしょう。もし図面がなければ、工務店に確認をするのも良いです。
合板下地が入っていることが、フリーに自由な位置に可動棚システムを組めるので一番良い条件ですが、合板下地が入っていない場合は、間柱・芯柱を探します。その間柱や芯柱の位置に棚柱(サポート)を取り付けることになります。
壁をノックしてみて、なにかあたっているような高い音がする場合は柱(間柱)があります。何か硬いモノを叩いている感じの手応えがあります。逆に柱のない箇所だと低くこもったような音がして、叩いた感じは空洞なところを叩いているかのような柔らかい手応えとなります。
叩いたときの音で判別できれば一番よいのですが、音の違いはよくわからないという方もいるのではないでしょうか。そのような方におすすめなのが「下地センサー」です。針で計測するタイプやセンサー感知タイプがあり、種類によって使い方が異なります。
3.取り付け位置に印を付ける
取り付けられる位置を把握できたら、取り付け位置に印をつけておきます。印はペンで書いておいてもよいですが、マスキングテープを貼り付けておく方法もあります。マスキングテープは打ち付けるときにすぐに剥がせますし、壁が汚れることもありません。
印をつけたら横・縦の印の位置に歪みがないかをチェックします。取り付けてしまったあとに歪みがあると大変です。棚柱が歪んだまま無理に棚を取り付けるとしっかりと可動棚が棚柱の穴に入り切らず、落下などの重大な事故に至る恐れがあります。取り付ける前に、位置が平行かどうかを確認しておきましょう。水平機を使うと便利です。携帯のアプリで簡単にダウンロードすることもできますので、活用するとよいでしょう。
4.ビスで設置
印をつけた後は棚柱(サポート)を壁につけ、ビスを打ち込んで設置していきます。
ビスは、一番上だけ最初に打ち、まっすぐ垂直に位置調整してから、今度は一番下をビス打ちします。これで位置が決まりましたので、あとは残りのビスを間引くことなくすべて打ちましょう。
ビスを打ち込んだら歪みがないかを確認し、棚受け(ブラケット)と棚板を設置して収納の完成です。さらに、棚板は裏側から棚受けとビス固定すると安全に使用することができます。
可動棚を使った壁面収納の実例
可動棚を使った壁面収納は、リビング・キッチン・洗面所などさまざまな場所で活用できます。取り付け方法がわかっていれば、アイデア次第で理想的な空間を作ることができるでしょう。場所別に可動棚を使った実例をご紹介しますので、どのような収納を作るかでお困りの方は参考にしてみてください。
リビング
リビングの壁に何もない空間があるのであれば、そこに可動棚を設置してみましょう。棚を設置することで小物類を置けるため、自分好みのインテリアを飾ったり、お気に入りの写真を置いたりできます。
リビング内にものが多ければ可動棚にボックスを設置し、ボックスに荷物をまとめておけます。荷物を置いておく収納スペースとしても、好みのインテリアを飾るおしゃれなスペースとしても活用できるでしょう。また、テレビボードとして活用するのもオススメです。
キッチン
キッチンに可動棚を設置すれば、おしゃれな食器棚を作れます。おしゃれなデザインのお皿を置いておけば、見せる食器棚ができあがります。棚の高さを自由に変えられるため、サイズ違いの調味料も置けますので、調味料を置くスペースにお困りの方にもおすすめです。設置するパーツにハンガーパイプセットとS字フックを使い、お玉やフライ返しを吊るしておくこともできます。
シンク下に広めのスペースがあれば、そこに可動棚を設置してみはいかがでしょうか。シンク下に設置すれば、鍋やボウルといったキッチン雑貨を整頓できます。
洗面所
洗面所に少しでもスペースがあるなら、そこに可動棚を設置しましょう。洗面所は荷物が多くなりがちですが、洗面台や洗濯機があると収納スペースが狭くなります。洗濯機上の空間や、ドア付近などに棚が設置できればデッドスペースが収納へと早変わりしますので、使っていない部分を活用しましょう。
棚に入るサイズのボックスを複数置いておけば、アイテム別にまとめられます。可動棚は高さも変えられるため、バスタオルやフェイスタオルも一緒に収納できます。一番上の棚は広めにしておくことで、洗剤や柔軟剤の買い置きなどの大きなものを置けて便利です。
トイレ
トイレの上部に可動棚を設置すれば、インテリアグッズを飾ったりものを収納できたりします。トイレは1日に何度も行く場所です。ここがおしゃれだと満足感が得られますし、自分好みのインテリアにしておけば落ち着く空間になります。
トイレの収納は床に設置するものも多いですが、収納をすべて可動棚に変えることで掃除がしやすくなります。清掃用品やトイレットペーパーを入れるボックスを棚に置いておけば、外から見えることもありません。
クローゼット
クローゼットはあるものの、上部にパイプハンガーと1枚の棚が設置されているだけという場合は、新たに可動棚を設置してみはいかがでしょうか。可動棚を新しく設置すれば収納スペースが格段に増えるため、しまえる荷物も多くなります。
可動棚を追加すれば、衣類の収納スペースがいろいろな荷物の収納スペースへと変わります。衣類の収納はあるけれどほかの荷物の収納場所に困っているという方は、自宅内のクローゼットを改造してみるとよいでしょう。
玄関
玄関の壁面に空間があるなら、そこに可動棚を取り付けて靴を置いてみましょう。よく履く靴を置いておけばすぐに取ることができるため便利です。お気に入りのデザインの靴があれば棚に置き、インテリアとして飾ってみてはいかがでしょうか。
玄関の可動棚は下駄箱がないときにも活用できます。下駄箱がないとホールに靴を並べておかなければいけませんが、可動棚で収納を作れば玄関ホールを広く演出できるでしょう。
いくつかの棚は少し広めのものを取り付け、そこにキャットハウスを置いておきましょう。キャットウォークで遊んだあとはハウスで休むことができるため、猫もきっと満足してくれます。
まとめ
可動棚を使った壁面収納は、採寸、下地探し、取り付け位置の決定、取り付けの手順でできあがります。最初は難しいかもしれませんが、慣れてくるとスムーズに取り付けられるようになるので、自宅内にデッドスペースがいくつもある方はぜひ実践してみてください。
可動棚を使った壁面収納についてお困りのことがあれば、SSシステム-シューノ-の利用を検討してみてはいかがでしょうか。SSシステム-シューノ-では可動棚に関するご相談だけでなく、可動棚に使えるパーツを豊富に取りそろえています。壁面収納に必要なパーツをそろえることができますので、壁面収納を作りたいと思ったらSSシステム-シューノ-をご検討ください。
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