店舗で行うべき防犯対策とは?強盗、放火、車上荒らしに有効な対策

2020.01.06店舗の安全管理
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車上荒らしに有効な対策

日本は他国と比較すると、犯罪が少ない安全な国だといわれています。しかし、だからといって、日本では店舗を狙う悪質な犯罪がまったくないという訳ではありません。

実際、店舗の侵入被害や強盗、窃盗などの事例報告はゼロではありません。犯罪の現場に従業員が立ち会ってしまった場合、従業員が襲われてケガをするなどの被害に遭う危険性もあります。

今回は、そのような店舗を狙う危険な犯罪を未然に防ぐために、狙われやすい店舗の特徴や犯行の手口、そして店舗がすべき安全対策についてご紹介します。

近年の犯罪の傾向

近年では高額商品が置かれているリサイクルショップや宝石店などを狙って、短時間で一気に盗んでいく犯罪が増えてきています。爆窃団とも呼ばれ、ガラスを破る、車ごと突っ込むなど荒っぽい手段が用いられることも特徴です。

また、近年は外国人がらみの犯罪も増えています。日本人と外国人が手を組んで行う、組織的な犯罪も増加中です。近年の犯罪は多様化、かつ巧妙化が進んでおり、防犯対策も従来と同じ対策では不十分である場合が多いといえるでしょう。

店舗で犯罪が起きる理由

店舗で犯罪が起きる理由

「店舗よりも防犯対策が甘い可能性の高い民家のほうが犯罪者に狙われやすいのでは…?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、商店などの店舗は定休日や営業時間が明確になっていますし、商店街や人気のないところに位置する店舗の場合は夜間に侵入しやすいといえます。また、店舗の場所によっては大きな音を立てても気づかれにくい可能性もあり、大雑把で荒い手法を使いやすい条件が整っています。さらに、24時間営業のコンビニ場合、深夜は人手が少なくなりセキュリティの面でも脆弱になりますし、元従業員が金庫の位置や暗証番号などを覚えていれば簡単に盗みを働けてしまいます。

このように犯人側からすると、店舗は凶悪犯罪者に狙われやすい場所なのです。

どんな犯罪が起きる可能性がある?

どんな犯罪が起きる可能性がある?

店舗の業種によって、起こり得る犯罪の種類は異なります。ここでは、業種別に起きやすい犯罪の種類をご紹介します。

コンビニエンスストアで起こり得る犯罪

コンビニエンスストアであれば、強盗や盗難、異物混入、さらに店舗で管理している個人情報が盗まれ流出してしまうなどの被害が考えられます。

特に強盗に関しては、店舗における侵入強盗のうち76%がコンビニで起きているというデータもあります。人気がなくなる深夜も営業していることや、従業員の交代時間が分かりやすいこと、大金は狙えなくても確実な稼ぎを得られることなどがコンビニで強盗が起こりやすい理由です。

質屋などの高級ブランド品を扱うお店で起こり得る犯罪

質屋や高級ブランド品を扱うリサイクルショップでは、「壁やガラスに穴を開けて不法侵入されて、商品が盗まれる」侵入盗などが考えられます。また、質屋や高級ブランドリサイクルショップは、外国人の窃盗団に狙われることも。扱う商品が高額なぶん、その被害額が億単位になることもあります。

飲食店で起こり得る犯罪

飲食店では、閉店後のレジや金庫の金銭盗難、異物混入、備品の破壊などが考えられます。

スーパーマーケットやショッピングモールで起こり得る犯罪

スーパーマーケットなどの大型店舗では、金庫やATMの盗難、放火、異物混入、車上荒らしなどの被害が考えられます。

手口を知って犯罪を防ぎ、事件・事故を防ごう!

手口を知って犯罪を防ぎ、事件・事故を防ごう!

店舗を狙った犯罪によって起こるさまざまな事件・事故を防止するためにまず知っておきたいのが、犯罪の手口です。

【手口1】ガラス破りをして侵入

店舗への侵入手口で最も多いのが、「ガラス破り」です。人の少ない時間帯や、閉店後を狙って、店舗のガラス部分を割って店内へ侵入します。

【手口2】無施錠店舗への侵入

「無施錠」の店舗への侵入も多く発生しています。犯罪者は、店舗の人々が鍵をしていないタイミングをうまい具合に見計らって、店舗へ侵入します。

【手口3】錠前破りをして侵入

施錠をしていても「錠前破り」をして店舗に侵入をしてくる犯罪者もいます。

犯罪被害に遭った場合の影響

窃盗の被害に遭えば、当然店舗から商品がなくなるという直接な被害が生まれます。それ以外にも、犯人が侵入時に窓や入り口を破壊したり、商品棚を倒したりなど建物・備品の損害が発生することもあります。場合によっては、しばらくの間営業停止に追い込まれる事態にもなり、窃盗被害だけの話ではなくなってきます。

また、報道や近所のうわさなどによって今後の客足にも影響を及ぼす可能性も考えられるでしょう。

安全な店舗にするための対策

安全な店舗にするための対策

それでは、狙われにくい店舗にするにはどのような対策をすれば良いのでしょう。

見通しの良い店舗にする

まず、考えたいことが立地対策。ここで抑えておきたいことが「見通しの良い店舗にすること」です。人通りが多い立地を選ぶだけではなく、「店舗の照明を明るくする」「窓を透明なガラスにする」「商品などのラックをあまり高くしすぎず、レジから店舗全体を見渡せるようにする」などの対策をしましょう。

防犯設備を分かりやすい位置に設置する

また、「防犯設備を誰からでも見えるように配置すること」も重要です。防犯カメラや防犯ミラーを設置して死角ができないようにすることはもちろん、誰からでも見える位置に防犯ブザーを設置するのも効果的です。犯罪者は、犯罪を行うに前に下見を行うことが多々あります。犯罪者が下見にきたときに「この店舗は難しい」と思わせるようにしましょう。

犯罪ごとの防犯対策

犯罪ごとの防犯対策

犯罪ごとの防犯対策をご紹介します。

侵入盗

ガラス破りを防止するためにドアや窓などのガラス部分を防犯ガラスや防犯面格子にしたり、錠前破りを防止するために二重ロックにしたりなどの対策が有効です。特殊フィルムを使用した防犯ガラスは3層になっていて物理的に破壊するにも時間がかかるため、できるだけ短時間で侵入したい犯人からすると犯行を諦める要因に十分なり得ます。

ちなみに、ホームセンターなどで市販されている防犯フィルムでは効果は薄いため、あくまでもガラスが割れたときの飛散防止用と捉えておきましょう。

強盗

従業員がケガをしたり、最悪の場合は命の危険にさらされたりすることも考えると、強盗の場合はいかに早く通報できるかが重要になります。店舗に有効な強盗対策としては、ワイヤレス型の緊急通報新ステムが挙げられます。送信機を作動させるだけで警報ベルが鳴り、本社や外部に通報することが可能です。

送信機には、腕時計型やペンダント型、マネークリップ型などさまざまな形状があり、犯人に気づかれずに作動させやすいことが特徴です。

また、出入り口のマットを踏むと防犯ネットが発射されるネットガードを導入するのも手です。

放火

放火は被害が大きくなりがちで、物だけではなく人に対する被害も考えると非常に危険です。放火を防ぐには、まず放火しやすい段ボールや紙などの商品・ゴミなどを人目につくところに放置しないこと、店舗内からは死角をなくすことなどが有効な対策です。

また、防犯カメラなどで監視を行い、ライターの火が見えたなど少しでも不審な動きがあれば早急に対応することで、被害を最小限に抑えることができます。

車上荒らし

車上荒らしは人目につかないところや暗い場所、深夜の時間帯を狙って行われます。駐車場の場所自体がセキュリティの堅いところであれば安心ですが、奥まった住宅街などの駐車場は要注意です。

車内には金目の物を放置しない、盗難警報器をつけるなどの対策はすぐにできるでしょう。また、駐車場にセンサーで人に反応する防犯ライトをつける、防犯カメラをつけるなども犯行を諦めさせる強力な対策です。

まとめ

安全だといわれている日本でも、犯罪によってさまざまな店舗で被害が起きているのです。侵入盗や放火などの犯行現場に出くわしてしまった場合、武装した犯罪者の手によって危険な目に遭わされてしまうことも考えられます。

店舗の犯罪被害を未然に防ぐため、今できる防犯対策を早急に行うようにしましょう。

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タグ : 事故 防止 対策 店舗づくり 犯罪
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