聴覚障がいのお客様でも来店しやすいお店にするためには
2017.03.29店舗の安全管理
子ども連れ、お年寄り、ケガをして松葉杖を使用している方など、店舗にはさまざまなお客様が来店されます。なかには、耳に障がいを持ったお客様もいらっしゃいます。もし、聴覚障がいをお持ちのお客様がいらっしゃったとき、お迎えする準備ができていないと、思わぬ事故につながる可能性があります。事故を防止し、聴覚障がいのお客様が来店しやすく、心地よく過ごせるような店舗にするにはどうしたらよいのでしょうか。
必ず準備しておきたいもの

聴覚障がいのお客様が来店することを考えて、準備しておきたいものはいくつかあります。
どのような店舗でも必ず必要になるものが、筆談するための紙とペンです。いつ聴覚障がいをお持ちのお客様に話しかけられてもいいように、従業員全員が常にメモ帳とペンを持ち歩くようにしましょう。そして、いつでも筆談に応じる従業員がいるということを、店舗の入り口や店舗のウェブサイトに記載しておくと、聴覚障がいをお持ちのお客様が安心して店舗を利用することができます。飲食店であれば、すべてのメニューの画像が載っているメニュー表を用意しておきましょう。どのようなメニューなのかを視覚で把握できるようにしてあげると、筆談でたくさんの会話をする手間も省けるため、お客様がメニューをスムーズに選ぶことができます。
思わぬ事故を防止して、心地よく過ごせるように

聴覚障がいをお持ちのお客様が来店された際の思わぬ事故を防止するために、なるべく店舗内の通路は広くしておきましょう。聴覚障がいをお持ちのお客様は、後ろから追い越そうとするほかのお客様の存在に気がつけないことがあります。そのような状況で、ぶつかり事故が起こってしまう可能性を防止するために、通路のスペースは広く取っておきましょう。くわえて、店内に段差がある場合には、その段差に気がつけるよう、「段差注意」などの注意書きの張り紙をしておくとよいでしょう。
聴覚障がいをお持ちのお客様が、店舗で心地よい時間を過ごせるよう、そして思わぬ事故を防止できるよう、従業員全員で研修をしておくこともとても重要です。やりとりをスムーズにするために、筆談で用件を簡潔に伝える練習や、事故を防止するために、すれ違う際の配慮の練習など、あらゆる状況を想定してしっかりと準備をしておきましょう。
もしも聴覚障がいのあるお客様が来店されることが事前にわかっている場合は、来店当日にサポートする担当従業員を1人つける、などの配慮もよいでしょう。従業員が丁寧な対応をすることが、お客様自身、そしてほかのお客様の快適な時間を作ることになります。


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