多発する子どもや赤ちゃんの転落事故。防ぐにはどうすればいい?
2020.06.26子どもを事故から守るために近年、子どもの転落事故のニュースをよく目にします。こうしたトラブルを防ぐためには、各家庭で安全に配慮した対策を行うことが大切です。
転落事故といっても、自宅のベランダや窓から転落することもあれば、外出先など思わぬ場所からの転落が大事故に発展するケースもあります。今回は、子どもや赤ちゃんのさまざまな転落のケースと、事故を起こさないための対策についてご紹介します。
高所からだけじゃない!子どもの転落事故の危険性
子どもの転落事故を防ぐための安全対策を行うには、まず“どういったケースで事故が発生しているのか”を知る必要があります。ここでは、転落事故の発生ケースを4つご紹介します。
ベランダからの転落
近年ニュースでよく目にするのが、ベランダからの転落事故です。お買い物に出ているときや少し目を離したときなど、「子どもをひとりにしても大丈夫だろう」という油断から事故が発生しています。
乳幼児の場合、遊びに夢中になっているうちに転落してしまうケースが多いようです。また、小学生くらいの子どもの場合、好奇心や度胸試しの結果転落してしまうケースもあります。
室内での転落
乳幼児の場合、室内にも転落事故の危険は潜んでいます。例えば、ソファやベッド、ベビーチェアからの転落です。ある程度大きくなった子どもであれば、ソファから落ちただけでは大きなケガになりませんが、乳幼児の場合は身体ができていないことからソファからの転落でも大きなケガを負う危険性があります。
また、2階建てなどの一戸建てやメゾネットタイプのマンション・アパートの場合、自宅内の階段で転落事故が起こることも。階段からの転落は複数箇所を怪我することも多く、危険度が高いといえます。
自転車のチャイルドシートからの転落
乳幼児の場合、室内にも転落事故の危険は潜んでいます。例えば、ソファやベッド、ベビーチェアからの転落です。ある程度大きくなった子どもであれば、ソファから落ちただけでは大きなケガになりませんが、乳幼児の場合は身体ができていないことからソファからの転落でも大きなケガを負う危険性があります。
また、2階建てなどの一戸建てやメゾネットタイプのマンション・アパートの場合、自宅内の階段で転落事故が起こることも。階段からの転落は複数箇所を怪我することも多く、危険度が高いといえます。
外出先での転落
家の中に限らず、お買い物へ行ったスーパーやショッピングモールなどでも転落事故のリスクはあります。
店内の階段や、出入り口付近の段差などからの転落のほか、意外と多いのがショッピングカートからの転落事故です。お買い物カゴを乗せる部分に乗っていた子どもがバランスを崩して転落したり、子ども用の椅子に座っていてもベルトをしっかり着けていなかったために転落したりといった事故が多発しています。ショッピングカートは大きなもので80cm程度の高さがあり、商業施設の床面は自宅室内と違って固い場合が多いため、頭部損傷などの大怪我につながることもあります。
子どもの転落を未然に防ぐための安全対策
転落事故を起こさないためには、転落の可能性を極力排除した安全対策が必要です。
ベランダには物を置かない
ベランダでの安全対策としては、極力物を置かないようにするということがまずあげられます。ベランダには植物を植えたプランターなどが置かれていることもあれば、三輪車などのおもちゃや次の日にゴミ出しする予定のごみ袋などを置いていることもあります。
このようなものを足場にして、子どもがベランダの柵から身を乗り出してしまうことがあります。置かれているものだけでは柵の高さを越えられないとしても、ベランダに置かれたものを足場にしてエアコンの室外機やガーデニング用品を置いている収納棚などに登り、そこからベランダの柵を越えてしまう可能性もあるのです。
室内の窓の近くにも物は置かない
ベランダと同様に、室内の窓からも家具などを足場にして子どもが転落する危険性があります。窓に近い場所にも、できるだけ物を置かないようにしましょう。
特に注意が必要なのが、ベッドの配置です。寝室のベッドの上で遊んでいた子どもや赤ちゃんが、ベッドに面した窓から転落する事故が複数発生しています。小さなお子さんのいる家庭では、窓のある壁側を避けてベッドを配置するようにしてください。
また、タンスやラックなどの収納家具も窓の近くに配置するのは避けましょう。
ベビーゲートを設置する
子どもや赤ちゃんがベランダや階段などの転落事故のリスクがある場所に入れないよう、ベビーゲートを設置するのも有効な対策です。ベビーゲートには開閉可能なドアタイプと、道を完全にふさぐフェンスタイプがあります。
ドアタイプは子どもが開けられないようロックがついているものがほとんどですが、大人の真似をして開けてしまう子もまれにいますし、上のお子さんが開けてしまうこともあります。フェンスタイプについては、大人が通る際にはベビーゲートをまたがなくてはいけないため、料理を運ぶときなどにヒヤヒヤする場合も。このようにどちらにもメリット・デメリットがありますので、設置場所や家族構成などに合ったタイプを選ぶことをおすすめします。
また、ベッドからの転落を防ぐベッドガードや、赤ちゃんを囲うベビーサークルなども併用すると良いでしょう。
子どもには転落の危険がある場所を教えておく
話の内容を理解できる年齢になったら、転落の危険についてあらかじめ言い聞かせておくことも大切です。「ベランダから落ちたら危ないから、ベランダにはママかパパと一緒のときにしか出ないようにしようね」「この窓はとっても高い場所にあるから、ここから下を覗き込むのは危ないよ」など、「この場所が危険であること」に加えて、何をしてはいけないのか「具体的な禁止事項」を伝えましょう。
また、赤ちゃんにお兄さんやお姉さんがいる場合はベビーゲートやベッドガードなどを設置している理由や取り扱い方法について、よく教えておくことをおすすめします。上のお子さんが好奇心や興味本位で柵を外してしまい、赤ちゃんが階段やベッドなどから転落する事故も起きているからです。赤ちゃんがベッドから降りたがっているように見えても、安全を優先するよう言い聞かせましょう。
子どもだけで留守番をさせない
保護者が家にいるときでも転落事故は起こりえますが、不在時は特に危険性が高まります。事故が起きる確率も高くなりますし、万が一事故が起きた場合にすぐ駆けつけることができないため、重症化のリスクが高まるのです。
兄姉がいる場合や、ゴミ出しや幼稚園のお迎えなどの10分前後の外出の場合でも、子どもや赤ちゃんだけで留守番はさせずに一緒に外出することを強くおすすめします。
なお、赤ちゃんを家に置き去りにすることのリスクについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
お買い物などの外出中は子どもから目を離さない
外出先での転落事故を防ぐには、子どもから目を離さないことや、1人でいさせないことが重要です。子どもがチャイルドシートなどの上で暴れたり、階段などに1人で行ったりしないよう、しっかり見守りましょう。
安心してお買い物ができる安全なお店を選ぶことも大切ですね。
転落事故対策には油断や過信は禁物!
転落事故全般での安全対策として、「まだ赤ちゃんだから」「子どもだから」と油断したり、「もう●歳だから」と過信したりしないことが大切です。「まだハイハイしかできないから大丈夫」「5分くらいなら目を離しても大丈夫なはず」「まさかベランダには出ないだろう」「ガラス窓の上に乗ったら危険なことくらいは分かるだろう」……そういった油断が事故につながります。室内でも外出先でも、どのような危険があるのかをしっかりと認識し、万が一を考えておくことが大切です。
まとめ
今回は、子どもや赤ちゃんの転落事故について考えてみました。
小さな子どもや赤ちゃんは好奇心旺盛なため、大人が思ってもみないような行動を取ることがあります。かわいいいたずらで済めば良いですが、命に関わる事故が起きてからでは遅いのです。子どもが赤ちゃんの転落事故を防ぐため、ベランダや窓付近には物を置かない、子どもだけで留守番させないなどの予防策を徹底しましょう。