子供乗せ自転車の事故に注意!子供乗せ自転車でお買い物へ行くときのルール
2020.05.24子どもを事故から守るために子供がある程度成長すると、子供を自転車に乗せて移動する機会も多くなるものですよね。スーパーやショッピングモールへお買い物をしに行くときも、保育園や幼稚園などに通うときも、ベビーカーや徒歩よりも自転車の方がはるかに早く移動することができます。荷物や買った品物をかごに乗せることもできるので便利です。
しかし、自転車は思っている以上にスピードが出る危険な乗り物です。自転車の事故は大きなものになりやすく、時には大切な子供の命まで危険にさらしてしまうことがあります。
子供乗せ自転車での事故を予防し、子供の安全を守るためにも、自転車のルールやマナーについてきちんと知っておくことが大切です。今回は子供乗せ自転車で子供と一緒にお買い物やお出掛けをするときのルールについて考えていきましょう。
子供乗せ自転車で起こりうる事故とは?
子供乗せ自転車ではどのような事故が起こりうるのでしょうか。ここでは子供乗せ自転車で起きやすい事故のパターンをご紹介します。
自転車から子供が転落
子供乗せ自転車の事故といえば、まずこちらのパターンを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。自転車がふとした拍子に倒れてしまって子供が座席から落ちたり、後ろの座席で眠ってしまった子供がふらふらして落ちたりといったケースがあります。
自転車が転倒
子供乗せ自転車は子供の体重や座席の重さなどがあるため、子供を乗せる座席(チャイルドシート)のついていない普通の自転車よりもバランスを崩しやすいもの。電動アシスト自転車の場合はなおさらです。
ちょっとした段差を乗り越えたり、自転車を停めようとしたりするだけでも、転倒事故の危険性があります。また、自分自身がどれだけ気を付けて運転していたとしても、人や自転車がぶつかってきて転倒してしまうことも…。
子供が自転車に乗るのを嫌がったり眠気などでぐずったりして暴れると、停車中でもバランスを失って転倒してしまうことがあるため、走行中・停車中問わず危険があります。
車や歩行者との衝突
上述の通り、子供乗せ自転車はバランスを崩しやすいため、道路を走っているときなどにふらついて車やバイク、歩行者などと衝突する危険性も高くなります。自分自身や子供の身を危険にさらすだけでなく、歩行者や自転車と衝突した場合には、自身が加害者となってしまうこともあるのです。
自転車のチャイルドシートに子供を乗せるときのルール
子供乗せ自転車での事故を防ぐためには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、自転車のチャイルドシートに子供を乗せるときに守るべきルールを見ていきましょう。
ヘルメットをかぶらせる
子供の頭を守るため、自転車のチャイルドシートに乗せるときには必ずヘルメットをかぶらせましょう。乗せる際に暴れて自転車が倒れたり子供が転落したりする可能性もあるため、座らせる前にかぶるよう習慣づけるとなお安心です。
ヘルメットがずれたり脱げたりしないよう、あごひもは調整してしっかり締めましょう。
シートベルトを着ける
座席のシートベルトも必ず着用します。ベルトがゆるいと万が一のときに体がベルトからずれて飛び出してしまうため、長さを調整してしっかり締めましょう。
子供を乗せたまま自転車から離れない
自転車の転倒やチャイルドシートからの転落は、停車中でも起こります。子供をチャイルドシートに乗せたまま自転車から離れて、ママ友とおしゃべりをしている保護者の姿を見ることがありますが、目を離しているすきに子供が1人で降りようとして、座席から転落したり自転車ごと転倒したりする可能性があります。自転車から離れるときは、ほんの少しの時間のつもりでも、子供もチャイルドシートから下ろして一緒に連れて行くようにしましょう。
事故予防のために!自転車の交通ルールを確認しよう
自転車事故を防ぐためには、交通ルールをしっかり守って安全に走行することが大切です。ここでは基本的な自転車の交通ルールを確認していきます。
運転しながら携帯電話や傘を使用しない
必然的に片手運転になってしまう、自転車を運転しながらの携帯電話や傘の使用。これらは、実は法律や条例で禁止されている行為です。特に子供を乗せているときの自転車は、そのハンドルが重くなって重心がブレやすくなります。そのような状況下での片手運転は、運転姿勢のバランスを崩しやすくなって大変危険です。
携帯電話を使用するときは面倒でも一度立ち止まって自転車を降りるか、ハンズフリーで通話ができるキットなどを使用することをおすすめします。ハンズフリーのキットを使用する場合も、通話に気を取られて周囲への注意が散漫にならないよう気を付けましょう。
傘は、傘スタンドにセッティングするのであれば、自転車走行中に使用を許可されている地域もあります。しかし、傘スタンドを利用しても、傘が風にあおられて、自転車がバランスを崩す場合もあります。そういった危険性を回避するためにも、雨の日に自転車に乗る場合は、できる限り傘ではなくレインコートなどの雨具を使うようにしましょう。
一時停止などの標識を守る
一時停止や徐行、通行止めといった交通標識をきちんと守るようにしましょう。「一時停止を守ったおかげで、間一髪事故を免れた」という報告は非常に多くあります。「法律を守る」というだけでなく、「事故を予防する」という意味でも、交通標識を守ることはとても大切です。
子供が1人で自転車に乗るようになったときのことも考えて、親が率先して交通標識を守る姿を見せていきましょう。クイズ形式で子供に標識の意味を教えるのもおすすめです。
車道の左側通行が基本。歩道を通るなら歩行者優先で
自転車は、規則では「車道」もしくは「自転車及び歩行者専用道路以外」を走らなくてはいけないと定義されています。その際に注意したいのが、左側通行を守るということ。右側を走ると順路に対して逆走することになるため、事故の危険性が高くなってしまいます。
とはいえ、「子供を乗せながら、車道を走るのは怖い……」という方も多いかと思います。実際に、道幅が狭い車道を自転車で走ることはとても危険です。そのような場合は、「事故予防」という目的のために歩道を使用しても構いません。ただし、あくまでも歩道は歩行者優先ということを肝に銘じてください。歩行者に合わせて徐行する、人通りが多いときは自転車を押して歩くなどの対処をすることが必要です。
ハンドルに買い物袋や荷物をさげない
たくさん買い物をしたときや、幼稚園・保育園から持ち帰る荷物が多いときなどに、自転車のハンドルに買い物袋やバッグをさげたことがある方は多いのではないでしょうか。多くの方が何気なくやっている行為ですが、実はこれもルール違反となる可能性があります。
道路交通法には明確な禁止規定はないものの、荷物の積載に関する制限については地方自治体でそれぞれ自由に定めて良いとされています。これを受け、東京都では積載装置(荷物を載せる場所)から前後30cm以上はみ出す形で荷物を載せることを禁止しています。自転車のハンドルに買い物袋をさげた場合、この規定の範囲に収まることはまず難しいといえます。
そもそも交通ルール違反にならずとも、自転車のハンドルに重い荷物を載せるとふらつきの原因となります。転倒や衝突のリスクが増すので、自治体の規則にない場合でもできるだけ控えたほうが良いでしょう。
子供を抱っこしながら乗らない
子供が2人以上いる方のなかには、「1人はチャイルドシートに乗せて、もう1人は抱っこやおんぶで……」という乗り方をしている方もいるかもしれません。この「子供を抱っこしながら自転車に乗ること」は、多くの都道府県で道路交通法施行細則によって禁止されています。
子供をおんぶして自転車に乗る場合も、ハンドル操作がしにくくなる上、転倒した際の怪我のリスクも非常に大きくなります。子供を2人以上乗せる場合は、できるだけ3人乗り用の自転車を使用しましょう。
まとめ
自転車は便利な乗り物ですが、時には命にも関わる事故を起こしてしまう危険なツールです。「子供を乗せているんだから、道を譲ってもらって当たり前」などと思わず、子供を乗せているからこそ、きちんとルールを守って、子供を事故から守ることが大切です。
ヘルメットやシートベルトを正しく着用し、自転車の交通ルールを守って、お買い物や公園へのお出掛けを楽しんでくださいね。