川遊びは油断大敵…。川で起こりうる事故に要注意!

2019.05.20子どもを事故から守るために
Pocket

川遊びは油断大敵夏になると、子どもと一緒に海やプールに出かけるという方も多いことでしょう。そんな保護者が気をつけなければいけないのが、水難事故です。特に子どもは事故にあいやすく、注意が必要です。

水難事故といえば海やプールでの事故がニュースでよく報道されますが、実は子どもの事故件数は河川での事故が半数以上を占めています。

以下では、子どもが川遊びの際に事故にあわないよう、川で起こりうる事故や注意すべきポイントなどについてご紹介します。

川は海より危険…?

川は海より危険…?川での事故が多いのはなぜなのでしょうか。ここでは、海やプールと川との違いを挙げ、なぜ川が危険なのかを解説します。

真水なので体が浮きにくい

海では体の力を抜けば自然と浮きます。これは、海水に塩分が含まれているためです。
一方、川の水には塩分が含まれていないため、海と比べると体が浮きにくいといえます。万が一溺れたときに発見が遅れる可能性が高くなります。

監視員がいない場合が多い

プールや海水浴場には、監視員が配置されています。しかし、川はキャンプ施設の中にある川遊びスポットなどを除いては監視員がいない場合がほとんどのため、事故が発生しやすく、救助も遅れやすいといえます。

一定方向への流れがあるため泳ぎにくい

川が海やプールと大きく異なる点として、常に流れがあることがあげられます。
川は基本的に山から海に向かって流れるという性質上、一定方向に向けての流れがあります。この大きな水圧によって体が自由に動かせなくなるため、プールと同じように泳ぐことができず、流されてしまうことがあるのです。

川で注意すべきスポットとは?

川で注意すべきスポット川の流れ自体も事故の原因になり得るものですが、それ以上に注意すべきは流れによって形成されたさまざまなスポットです。

例えば淵。淵とは川のなかで急激に深くなる場所のことで、川のカーブの外側に多くあります。浅瀬から歩いていくと急に深くなり、子どもであれば全身が沈むこともあるため、溺れたり流されたりする原因になります。
大きな岩の周囲も流れが変わることから、深くなっています。また、淵の直前は急激に流れが早くなる早瀬であることが多く、これも足を取られる原因となります。

人工的に作られたスポットのなかでは、取水堰(しゅすいぜき)が最も危険です。取水堰とは水を一時的にせき止めている堤防のようなもので、小さなダムだといえます。この取水堰は水をせき止めていることから、取水堰付近は泳ぐには適している場所のように思えるのですが、水の流れが複雑であるため事故が発生しやすいのです。

こうしたスポットは大人でも危険であるため、子どもが事故にあう危険性は非常に高いといえます。

急な増水に注意

急な増水に注意川で最も警戒しなければいけないのが、急な増水です。増水時に川にいれば、巻き込まれて流されてしまう危険性があります。

川の増水には以下のようにいくつか前兆があるため、見逃さないように注意すべきです。

・川の水が濁ってきた

・流木や落ち葉が流れてきた

・雨が降り始めた

・雨が降っているのに水かさが減った

・山鳴りがする

こうした前兆があった場合、川が増水する危険性があります。

特に「雨が降っているのに水かさが減った」「山鳴りがする」の2つは、土石流が発生する前兆であるといえます。例えば水かさが減った理由としては、山間部でがけ崩れなどが発生して水がせき止められたことが考えられます。こうした前兆がみられた場合には、速やかに川からあがってできるだけ離れるようにするべきです。

川で起こった事故事例

川で起こった事故事例ここでは、実際に川で起きた死亡事故の事例を2件ご紹介します。

流れが急な場所でのいかだの転覆による死亡事故事例

最初にご紹介するのは、保育園での外遊びとして行われた、川遊びの最中に起きた事故です。

保育士と園児が「手作りいかだ」に乗り、保育士がいかだにつないだロープを引っ張るなどして川下りをしていたところ、川の流れが急な場所に入り、全部で3つあったいかだが次々と転覆。そのうち5歳の園児1人の行方が分からなくなり、消防隊に救助を要請。転覆箇所から50mほど下流で発見されましたが、約2時間後に死亡が確認されました。

事件当時、大人2人は川には入らず岸に残っていたとされていますが、救命胴衣の用意はされておらず、安全管理に問題があったといえます。

急な増水による死亡事故事例

突然の集中的豪雨によって、川が急激に増水。十数名が川に飲み込まれ、そのうち学童保育で川遊びをしていた小学生2名と親戚と川にきていた未就学児1名、大人2名の計5名が遺体となって発見されました。

豪雨が降り始めると同時に増水が始まったことや、10分間で水位が1.3m上昇するという増水スピードの速さにより、避難が間に合わず多くの被害者が出たとされています。

川遊びを安全に楽しむために用意するべきものは?

川遊びを安全に楽しむために用意するべきものは?川にはさまざまな危険があることが分かりました。とはいえ、川遊びをしてはいけないわけではありません。気象予報をしっかりチェックし、きちんと準備をして臨めば大丈夫です。
では、川遊びを安全に楽しむためには、どのようなものを用意すれば良いのでしょうか。

救命胴衣(ライフジャケット)

救命胴衣は家族全員で着用しましょう。「自分は泳ぎが得意だし、子どもだけ着せれば良い」と思っていても、急な増水などがあれば大人でも流される危険性は大いにあります。子どもの手本になるという意味でも、保護者もきちんと着用しましょう。

ライフジャケットを選ぶ際は、万が一のときに備えてカラフルで目立つ色のものにすることをおすすめします。
アウトドア用品店やホームセンター、ネット通販などで購入できるほか、キャンプ施設などでレンタルできることもあるので、お出かけの前に調べてみると良いでしょう。

川遊びに適した靴(ウォーターシューズ、アウトドアサンダル)

川遊びをするなら、靴選びはとても重要です。川に入って遊ぶ際はウォーターシューズやマリンシューズ、アウトドアサンダルなどの、水遊び用の靴がベストです。

なお、ビーチサンダルで川に入ると大変脱げやすく危険なので、絶対にやめましょう。クロックスなども、川底に落ちている木片などが貫通してケガをするなどの危険性があるため、川遊びの際は避けたほうが無難です。

川遊びに適した服(ラッシュガード、化学繊維の服)

服装も、水濡れに強い素材のものを選んでください。水遊びにぴったりのラッシュガードがあればベストですが、水着やポリエステルなどの化学繊維素材の服でも良いでしょう。
水を吸って重たくなるジーンズやGジャンなどのデニム素材の服は避けてください。

帽子

転倒した際に頭を守るという意味でも、熱中症を防ぐ意味でも、川遊びに帽子は必要不可欠です。つばの広いものや、後ろに日よけのついた帽子がおすすめです。

救命ロープ・ホイッスル

万が一事故が発生した際に速やかに救助をしたり助けを呼んだりするため、用意しておきましょう。

まとめ

川で起こりうる事故や、川遊びの際に用意するべきものについてまとめました。

子どもと楽しく川で遊ぶためには、川でどういった事故が起こるのか、どんな場所が危険なのかをしっかりと把握しておかなければいけません。子どもが事故にあわないためにも、救命胴衣などを準備し、用心を怠らないようにしましょう。

高度な専門性と幅広い知識で商空間と住空間を演出

カタログダウンロード

タグ : 子ども 事故 注意点 川遊び
Pocket