トイレに潜む危険…。子供の事故リスクを下げるために

2019.05.27子どもを事故から守るために
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トイレに潜む危険子供との買い物中、店舗や駅のトイレを利用する機会は多いのではないでしょうか。一見安全そうに思えるトイレにも、意外な危険が潜んでいることがあります。
おむつを利用するくらいの年齢から、1人でトイレに行ける年齢まで、子供が遭遇するかもしれないリスクを考えてみましょう。

小さい子供から大きな子供まで。トイレに潜む危険とは?

おむつ交換台から転落して

椅子にお座りする赤ちゃん(0歳児)

おむつ交換台から転落して……

赤ちゃんとお買い物に行く場合、出先のトイレでおむつ替えをすることもありますよね。そんなおむつ交換時にも危険が潜んでいます。
ベルトを利用せずにおむつ替えをしたり、ちょっと目を離したりしたすきにおむつ交換台から転落する事故が数多く発生しています。

店舗などのトイレ内に設置されたおむつ交換台は、ママやパパがおむつを交換しやすいよう大人の腰よりも高い位置に設置されています。この高さからの転落は大変危険です。また、トイレの床は硬い場合が多いため、転落して頭を強打すれば一大事となることもあります。

ベビーチェアから転落して……

子供とトイレに入って用を足す際、子供に大人しく待ってもらうためにトイレの個室内に設置されているベビーチェア(ベビーキープ)を利用する方も多いのではないでしょうか。
ベビーチェアの利用は生後5~6カ月からが対象となっていますが、子供の成長具合によっては月齢が達していてもフィットしないことも。座った際に大きなスキマがあったり、きちんとベルトをしていなかったりすると、転落の原因となってしまいます。
きちんと見守っていても、とっさに身動きできない状況だと助けられないことも多く、注意が必要です。

子供

プッシュ式消毒液が目に入って……

トイレ内や手洗い場にある、プッシュ式の消毒液にも注意が必要です。
プッシュ式消毒液は小さな子供の顔くらいの高さに設置されていることが多く、子供が使おうとした際に薬液が飛び、目や口に入ってしまう事故が報告されています。

トイレ内に潜む不審者に遭遇して……

子供が小学生くらいになると、「トイレに行きたい」と言う子供を1人でトイレに行かせることもあるのではないでしょうか。しかし、人気が少ない場所にあるトイレや、他の場所から死角になりやすいトイレでは、不審者が子供を待ち構えている可能性があります。

店外への連れ去りやトイレの個室などに子供を連れ込み性的ないたずらをするなどの被害に遭う可能性があります。子供

トイレで起こる子供の事故事例

トイレで起こる子供の事故事例おむつ交換台からの転落事故事例
買い物中に赤ちゃんのおむつ替えをするため、店舗内の多目的トイレのおむつ交換台を利用していた際、ちょっと目を離したすきに子供が床に転落。頭蓋骨骨折と診断され、1日入院することとなりました。

ベビーチェアからの転落事故事例

子供をトイレのベビーチェアに座らせていたところ、子供が座面に足をかけ立ち上がろうとし、誤って転落。前頭部をトイレの床で強打しました。
その後、おでこにたんこぶができてきたため病院を受診。大事には至らなかったものの、数日間はお風呂を控えるなどして様子を見ることとなりました。

消毒スプレーの事故事例

幼児用のトイレに子供と一緒に入った際、ドアの横に設置されていた便座ふきとりスプレーを子供が押し、子供の目にかかってしまいました。
眼科を受診し、2週間程度の治療が必要と診断されました。

子供の事故が起こる原因は?

子供の事故が起こる原因トイレ内に限らず、子供の事故が発生する原因の多くは「ちょっとした油断」や「一瞬の不注意」です。

0歳の赤ちゃんの場合、昨日までできなかったことが突然できるようになります。「まだ寝返りできないから大丈夫」と油断し、ベルトをつけずにおむつ交換台に乗せていたら、突然寝返りをして転落…というケースも考えられます。
思いもよらない行動を取ることも多いため、一瞬目を離したすきに思わぬ動きをして事故につながることも。

小学生の子供の場合、「もう大きいからお店のトイレくらい1人で行かせても大丈夫だろう」といった油断が事故や事件につながります。

また、おむつ交換台のベルトなど「設備の不備」が原因であるケースもあります。
店舗側がきちんと点検・修理などを行うことが最も大切ではありますが、利用する前に壊れているところがないかどうかなどをチェックするよう習慣づけることをおすすめします。

トイレで子供が事故・事件に遭うのを予防する方法は?

トイレで子供が事故・事件に遭うのを予防する方法おむつ交換台やベビーチェアからの転落事故を予防するには
トイレが混んでいたり時間がなかったりする状況だと、つい焦ってしまいがちですが、おむつ交換台やベビーチェアを利用する際は、きちんとベルトなどの安全装置をつけて正しく利用することが大切です。

おむつ交換台のベルトは、長さの調整が可能なものがほとんどです。赤ちゃんが寝返りをしたりずりばいをしたりしないよう、しっかりと締めてから利用しましょう。

ベビーチェアには調節可能なベルトなどはないため、転落が心配な場合には、タオルややわらかい荷物などをお腹の前などに詰めて、子供があまり身動きできないようにすると安心です。ただし、体を圧迫しすぎないよう注意してくださいね。

プッシュ式消毒液の混入を予防するには

プッシュ式の消毒液が目や口に入る事故を防ぐためには、まず子供に勝手に使わないように言い聞かせておきましょう。1人で使用すると目に入って痛い思いをするなどの危険性があることを伝えます。
その上で、消毒液の周辺では目を離さないようにすることも大切です。

消毒液を使用する際には、子供を抱き上げて使用するなどして、薬液が顔にかからないようにするなど工夫すると良いでしょう。

不審者への遭遇を予防するには

不審者への遭遇を予防するには不審者による連れ去りや連れ込みを防ぐためには、不審者を牽制し、異変をすぐに察知できるよう、できるだけ近くまで保護者が付き添うことが大切です。「買い物の途中だから」「子供が1人で行きたがるから」と、子供だけでトイレに行かせないようにしてください。

多目的トイレや広いトイレなどに一緒に入るか、個室の前や手洗い場で待つのがベストですが、ついていくのを子供が嫌がる場合などはトイレの出入り口前で待つなど、できるだけ近い位置で待ちましょう。

また、被害に遭っているのは女児だけではありません。男児が被害者となった事件も発生しているため、性別問わず注意が必要です。

まとめ

密室で、ボタンやレバーなど子供の興味を引くものが多く、台やフックなども多いトイレ。「目を離さないようにしているから大丈夫だろう」、「大きくなったから大丈夫だろう」と思いがちですが、トイレに潜むリスクは意外と多いものです。

買い物を急いでいるときなど、さっさと済ませたいと焦ってしまうトイレですが、子供の身を守るためには少しの手間が重要です。子供から目を離さない、1人でトイレへ行きたがる場合でもできるだけ近くまで付き添うなどのひと手間で、子供が事故や事件に遭うリスクを回避することができます。

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タグ : スーパー 赤ちゃん 落下 子ども 売場 事故対策
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