階段での転落事故を予防するには?実施すべき安全対策

2018.12.14その他
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階段の安全対策
店内には、いくつか怪我をする危険性がある場所があります。その危険性は従業員だけでなくお客様に影響するものもあります。そのため、店舗を運営する方々は十分な注意を払う必要があります。
たとえば、階段は怪我をしやすい場所の筆頭であるといえます。それぞれの店舗では、階段で怪我をしないよう安全対策を行っていることも多いもの。しかし、場合によってはその安全対策が、かえって危険を招いているケースもあるのです。
では、階段の安全対策にはどういったものがあり、どのような危険が潜んでいるのでしょうか。今回は、階段での転落事故を予防するために実施すべき安全対策や事故事例などをご紹介します。

階段での転落事故の原因

階段での転落事故の原因
店舗内での階段での転落事故は、どのようなことが原因で発生するのでしょうか。

階段がすべりやすい状態になっていた

階段がすべりやすい状態になっていた
階段が濡れていたりごみが落ちていたりしていると、足をすべらせやすくなり、ひいては転落事故の原因となります。
雨や雪、朝露などの自然現象によって濡れている場合もあれば、飲食店で使用している調理油や料理の残り汁などで濡れている場合も考えられます。後者の場合はよりすべりやすくなるため、転落事故につながる可能性も、事故による怪我が重症化する可能性も高くなります。
また、ビニール袋や食品などが階段の床面に落ちている場合も、それらを踏んだ場合に足をすべらせ転落事故が発生しやすくなります。

階段のすべり止めに不備・破損があった

階段のすべり止めに不備・破損があった
階段の安全策として一般的な方法は、すべり止めを設置することです。階段では転倒や滑落といった事故が多く発生するため、足がすべらないようにする「すべり止め」がよく設置されています。多くの店舗が実施しているすべり止めの設置は、たしかに重要な安全対策のひとつです。しかし、すべり止めはそれ自体が怪我などの原因になってしまうケースもあるため、その利用には十分注意する必要があります。

たとえばすべり止めが剥がれている、あるいは浮いている状態。すべり止めの一部が剥がれていれば、その部分に足を引っ掛けて転倒・転落してしまうことが考えられます。すべり止めはしっかりと固定されていれば効果が期待できますが、もしもそうでなければすべり止めごとすべってしまう可能性があります。
また、すべり止めの中には濡れていると効果が発揮されにくいものもあります。屋外から続く階段などで使用する際は、雨に濡れる可能性もあるため、特に注意が必要です。

お客様自身が階段を踏み外しやすい状態だった

階段での転落事故の原因は、お客様自身にある場合もあります。
たとえば、大きな荷物を前に抱えていて足元が見えない状態だと、階段を踏み外しやすくなってしまいます。また荷物が重たい場合はバランスを崩しやすいことも階段事故の原因となるでしょう。
そのほか、靴のかかとを踏んだ状態や靴ひもがほどけた状態で階段を上り下りしていたために階段上で転倒し、転落事故が起きる場合もあります。

階段で起こる転落事故の事例

階段で起こる転落事故の事例
では、店舗の階段ではどのような転落事故が発生しているのでしょうか。ここでは事故事例を3つご紹介します。

事故事例1「雨の日に店舗内の階段で足をすべらせて転落」

店舗内の階段を大きな荷物を持って降りていたところ、階段が濡れていたため足をすべらせ、階下へ転落しました。その日は雨が降っていたことから、階段はお客様の傘などから落ちた雨水で濡れていたと見られます。

事故事例2「飲食店内の階段で足をすべらせて転落」

2つ目にご紹介する事例は、飲食店の中にある階段で発生した事故です。階段から転落し、肘や肩などを強く打ちました。
「床もツルツルとすべる状態だったため注意しながら階段を降りた」というお客様の証言から、店舗の清掃状態に問題があったと見られます。

事故事例3「壊れたすべり止めにつまづいて転落」

店舗内の階段のすべり止めの一部が壊れていたため、その部分につまづいて転倒、転落した事例です。すべり止めの破損部はテープで簡易的な補強がされていましたが、補強が不十分だったため、お客様が階段を降りる際に外れ、事故が発生したと見られます。

階段での事故を防ぐために実施すべき安全対策

階段での事故を防ぐために実施すべき安全対策
階段での事故を防ぐためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは店舗側でできる階段の安全対策をご紹介します。

階段の幅を広く取る

階段の安全対策としては、段差の幅を広く取るという方法があります。
段差の幅が狭いと足を置けるスペースが狭くなり、踏み外す可能性が高くなります。これを避けるためには、階段の幅はできるだけ広く取ることが大切です。店舗を改装する、新しい店舗を作るといった場合には、階段の段差の幅についても注意しましょう。

照明を明るくする

階段付近の照明を明るくするというのも、階段での安全対策として有効です。照明が薄暗いと階段が見えづらく、目測を誤ってしまう可能性があります。また水濡れや落ちているごみにも気が付きにくくなります。
照明の光源をより明るい色のものに変えたり、フットライトを設置したりといった安全対策を行うことで、転落事故が発生する可能性を減らすことができます。階段は少し踏み外したり、足をすべらせたりするだけでも大怪我につながるケースがあるため、危険な要素は極力排除するようにしましょう。

階段に適したすべり止めを選び、不備・破損がないか定期的に点検する

転落事故の原因や事故事例でご紹介した通り、安全対策であるはずのすべり止めが原因で事故が起きることもあります。店舗内の階段に設置するすべり止めは、場所や用途に合わせたものを選びましょう。また、剥がれやねじのゆるみなどの不備・破損が発生していないかどうか、定期的に確認する必要があります。

雨天時の清掃をこまめに行う

階段が屋外や店舗出入り口の近くにある場合は、雨天時や降雪時にこまめに清掃を行うことも重要です。
階段が店舗内にある場合でも、お客様の傘や靴、衣服などについていた雨水などが階段に落ち、すべりやすい状態となっていることもあるので、清掃状態には目を光らせておきましょう。

まとめ

今回は、店舗の階段での転落事故について、事故原因や安全対策をご紹介しました。
階段は店舗のなかでも事故が発生しやすい危険な場所であるため、安全対策についてはよく考える必要があります。転落事故が起きる原因を知り、安全対策をしっかりと考えて、事故のない店舗づくりを心がけましょう。

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