災害時に必要な情報とは?災害時の情報収集手段と注意点
2019.10.07緊急事態への対策
災害が発生した場合、店舗では自分たちの安全を守るのはもちろん、お客様の安全のために迅速に避難させなければいけません。
この際、安易に避難させると間違った誘導をしてしまったり、別のトラブルが発生してしまったりといったことが考えられます。災害が発生した際には、まず災害や被害の状況など、正確な情報を得ることが大切です。
では、災害時に必要な情報とはどのようなものなのでしょうか?
以下では、店舗で行うべき災害に備えた事前対策や、災害発生時の情報収集のポイントについてご紹介します。
災害発生に備えておくべき情報収集や準備
災害が発生したとき迅速に対応できるかどうかは、事前の情報収集や準備にかかっています。命を守るためにはどのように行動すれば良いのか、何に注意すれば良いのかなど事前に知っておかないと危険なことも多くあります。
では、事前にやっておくべきこととは何なのでしょうか?
避難経路・避難場所に関する情報収集
緊急時に安全に行動するための対策として、避難経路の確認をしっかりとしておく必要があります。この際、店舗内の避難経路はもちろん、最寄りの避難場所の位置やそこまでのルートの確認も行わなければいけません。
例えば地震が発生した場合、避難場所までのルートに高いブロック塀などがあれば、避難中に倒壊してくる恐れがあります。そうした情報を知っていれば、別のルートを使ったり、別の避難場所を目指したりといった判断ができます。
従業員の緊急連絡網の作成
災害対策としては、従業員の緊急連絡網の作成も大切です。最も優先すべきは人命であり、従業員の安全確保はしっかりと行わなければいけません。連絡網があれば、当日出勤していない従業員の安否確認もできますし、その後の対応を従業員に伝えるためにも連絡網の作成は必須であるといえます。
ただし、従業員一人一人に電話していると時間がかかりますし、何よりも混線してつながらない可能性もあります。そこで活用したいのが安否確認システム。音声通話形式ではないため、つながりやすくスムーズな安否確認が可能です。
情報収集に関する防災グッズの準備
水や非常食などの食料品は災害時に最も重要なものですが、安全を確保しつつ避難するためには今周りがどうなっているのか、また被害の状況などを確認できるものも大切です。
例えば、被害状況などを把握するためにはラジオが役に立ちます。
スマホでもラジオアプリを使えばラジオが聴けるので、いつでも使えるようにしておきましょう。手回しラジオやスマホ充電器などを持っていれば、充電切れを気にすることなく情報収集が可能です。
災害時に必要な情報とは
災害が発生したときは、状況を把握するために情報収集を行う必要があります。「どの程度の規模の災害なのか」「どういった被害が出ているのか」などの情報によって、今後の行動が左右されます。
では、災害時に正しい判断をするためにはどのような情報を収集すれば良いのでしょうか。
今後の被害予想
今後の被害予想を知ることで、どこでどの程度の被害が予想されるのか、どのエリアには近づかない方が良いのかなど、行動の指針を立てることができます。
お客様を避難させる際に、被害が大きな方向に誤って先導しないようにするためにも、被害予想は必ずチェックしておきましょう。
警報・注意報の発令状況
津波や土砂崩れなど、地震などの後に起こる二次災害による被害から身を守るために、警報や注意報が出ているか確認することも大事です。
実際に非常時になったときには、その後の行動の仕方で安否が左右されます。外に出て良いのかを判断する材料にもなるでしょう。
電気・水道・ガスの復旧状況
電気、水道、ガスなどのライフラインの復旧情報はこまめに確認しましょう。どれか1つが使えるだけでもできることは大幅に増えます。ただし、飲食店の場合はガス漏れなどの危険もあるため、復旧したとしても確認は慎重に行ってください。
また、帰宅困難者が出ている場合は、交通機関の復旧状況も気にしたいところです。
災害時の情報収集の手段
災害時に情報を収集する手段としては、テレビやラジオ、防災行政無線、インターネットなどがあります。
テレビでの情報収集
テレビが見られる状況であれば、各メディアが伝える現状を確認しましょう。テレビの場合は映像付きで具体的にどのような状態になっているのかを把握できることが大きな利点です。また、自分のいるエリアだけではなく離れたエリアのことの情報も入ってくる可能性があります。
ラジオでの情報収集
ラジオは非常時でも持ち運んで使える点では最も便利です。
映像は確認できませんが、避難所や外にいるときでも情報を確認できる点はメリットといえます。また、ショッキングな映像を目にすることなく情報収集できる点を、メリットと感じる方もいるでしょう。
防災行政無線での情報収集
各自治体には防災無線塔が設置されています。平常時でも定時に鐘の音が鳴ったりしますが、非常時には自治体からの緊急連絡や生活支援情報などが放送されるので活用しましょう。
インターネットでの情報収集
近年はインターネットが広く普及していることから、自治体のホームページやSNSなどで広く情報を集めることができます。ただしネット上ではデマが出回ることもあるため、鵜呑みにはせずにできるだけ公的な情報や信頼できそうな情報を集めましょう。
災害に関する情報収集時の注意点
地震などの大きな災害に関する情報収集をする際に注意しなければいけないのが、正しい情報を取捨選択するということです。災害時にはさまざまな情報が交錯し、どれが正しい情報なのかわからなくなることがあります。
そこでここでは、情報収集時の注意点をご紹介します。
まずは公的な情報源をチェックする
インターネットは匿名性が高く、さまざまな人が発信できることから特に誤った情報が流れやすいといえます。インターネットで情報を収集する場合、その発信元がはっきりしているかどうかがひとつのポイントとなります。
まずは防災行政無線やラジオなどで情報収集を始めることをおすすめします。インターネットで情報収集する場合は、自治体や消防庁、気象庁などの行政機関、報道機関のウェブサイトを確認しましょう。
SNSでの情報収集は、信頼できる発信元からの情報を
SNSの場合、自治体の公式アカウントや気象庁の公式アカウントなどであれば、正しい情報である確率が高いといえます。ただし、公的なアカウントのアカウント名やアイコンを模倣した「なりすましアカウント」も存在しています。SNSの公式マークの有無や、日頃の投稿内容などを確認し、それが本当に公的なアカウントであるかどうかを調べたほうが安全でしょう。
どれだけ拡散されている情報であっても、発信元が明確でなければ信用性は低いといえます。また、そういった真偽の怪しい情報をむやみに拡散しないことも大切です。
複数の情報源で情報の真偽を確認する
1つの情報源のみを頼りに行動していると、その情報が間違っていたときに取り返しのつかないことになる可能性もあります。どの情報が正しいのかを判断するためにも、情報収集は複数の情報源を確認した上で精査しましょう。
まとめ
災害対策の一環として、情報管理や情報収集は非常に重要です。災害対策がしっかりできていないと、お客様を危険にさらすことにもなりかねません。店舗での災害対策には十分に気をつけましょう。