1、2歳の子供に多いショッピングカート事故はどう防ぐ?

2019.07.15買い物中の事故・災害
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子供に多いショッピングカート事故子供連れで買い物をする場合、子供を乗せることができるショッピングカートは便利なものです。

しかし、このショッピングカートの利用中に事故が起こり、子供がケガをするというケースが多発しています。子供連れでショッピングカートを利用する場合には、事故が起こらないよう注意しなければいけません。

以下では、ショッピングカート事故の状況や予防策についてご紹介します。

子供のショッピングカート事故の現状

転落事故が最も多い子供のショッピングカート事故は、ここ数年の間に多発しています。国民生活センターの調べでは、2011年から2016年10月までの5年半で、6歳以下の子供のショッピングカートによる事故は100件以上発生したとされています。

年齢別に件数を見ると1歳児の事故が35件ともっとも多く、次いで2歳児が31件となっており、1歳児と2歳児の事故件数を合わせると全体の過半数を占めています。

事故の重症度もさまざまです。打撲やすり傷などの軽度のケガだけでなく、骨折や頭蓋骨の損傷といった重症にまで発展するケースもあるため、注意が促されています。

ショッピングカート事故では転落事故が最も多く、全体の6割程度を占めています。次に多いのが転倒で、こちらは全体の17%程度です。

どちらも目を離したすきに発生することが多いため、子供連れで買い物をする際には目を離さないよう、気をつけなければいけません。

子供のショッピングカート事故の事例

子供のショッピングカート事故の事例

Asian chubby child sits in shopping trolley in supper market

では、実際にはどのような事故が起きているのでしょうか。

ここでは、子供のショッピングカート事故事例をご紹介します。

ショッピングカートから転落した事故事例(軽症)

2歳の男児がスーパー内でショッピングカートに乗っていた際、座席からカゴ部分へと乗り出たはずみで転落。おでこを強く打ったため病院を受診しましたが骨折はなく、軽い脳振とうと診断されました。

ショッピングカートから転落した事故事例(重症)

1歳の女児がショッピングセンター内で、ショッピングカートから転落。後頭部を打撲したもののすぐに泣き出し、意識もしっかりしていたためそのまま帰宅しましたが、吐き気が続いていたため病院へ。頭部CTを撮影したところ急性硬膜外血腫が確認されたため、救急搬送されました。

ショッピングカートごと転倒した事故事例

2歳の男児が母親とスーパーでレジ待ちの列にならんでいる際に、ショッピングカートの下段に乗っていたところ、本人がカートを揺らしたためかショッピングカートごと転倒。男児は床へ転がり落ち、右手親指から出血が見られたため救急車を呼び、病院へ搬送されました。親指に、骨が皮膚から突き出す開放骨折や爪の剥離などがあったため手術を受け、そのまま入院することとなりました。

子供のショッピングカート事故を防ぐにはどうすればいい?

子供のショッピングカート事故を防ぐにはどうすればいい?上述したように、ショッピングカート事故の発生件数は少なくないため、予防するためにはしっかりと対策を行う必要があります。子供連れで買い物をする際には、例えば以下の点に注意するべきです。

ベルトやハーネスは必ず締める

子供を乗せることができるショッピングカートの場合、子供用の座席にはベルトやハーネスが付いていることが多いものです。こういったものが設けられている場合には、必ず締めるようにします。

ベルトやハーネスを締めていれば、子供が立ち上がることもなく、転落のリスクを大きく軽減することができます。

ただし、ベルトやハーネスを締めていても、留め具が壊れていたりベルトにゆるみがあったりしては意味がありません。装着前には留め具に破損がないかをチェックし、装着後はベルトの長さを調節してしっかりと締めるよう注意しましょう。

子供用座席以外に乗せない

子ども用座席以外に乗せないショッピングカートのなかには、子供用の座席が設けられていないタイプのものもあります。このタイプのショッピングカートには、原則として子供は乗せられません。

カゴを載せる部分に子供を乗せる方もいますが、ショッピングカートのカゴ部分はスペースが広く、子供が自由に動けることから転落や転倒の危険性が高いといえます。子供用の座席のように固定することもできないため、安全を考えるのであれば座席以外に乗せないことが重要です。

どうしても子供用の座席のあるショッピングカートが見つからない場合は、子供に歩いてもらう、抱っこやおんぶをして移動するなどしましょう。

日本だけでなく海外でも発生しているショッピングカート事故

日本だけでなく海外でも発生しているショッピングカート事故ショッピングカートでの危険な事故が発生しているのは、日本だけではありません。海外での事故の発生状況などについても、こちらでご紹介します。

アメリカでの子供のショッピングカート事故

アメリカでのショッピングカート利用中の子供の事故件数は、年間1万とも2万ともいわれています。事故件数が多いだけでなく、頭部のケガや骨折など重症度の高いケガが多いことも問題視されているようです。

そこでアメリカ消費者製品安全委員会では、消費者にベルトの使用を呼びかけたり、店舗側に安全なショッピングカートの配備を要請したりといった「ショッピングカート安全プログラム」を行っています。

日本のスーパーのショッピングカートは買い物カゴを置くことを前提に作られているため、カゴ部分が浅くなっていますが、アメリカなど外国のショッピングカートの多くはカゴ部分にそのまま商品を入れるため、日本のものと比べてカゴ部分が非常に深く、大きく作られています。そのためカートのカゴ部分に子供を座らせたり立たせたりして乗せるなどの危険な使い方をしているケースが多いことが、事故件数の多さや重症度の高さに関係していると推測されます。

日本でも、大きなホームセンターなどを中心に、アメリカのようなカゴ部分が深く作られているショッピングカートを置く店が増えています。このようなショッピングカートを使用する際も、子供をカゴ部分に乗せることはやめましょう。

オーストラリアでの子供のショッピングカート事故

オーストラリアでも、年間300人ほどの子供がショッピングカート事故に遭っているという報告が出ています。オーストラリアのショッピングカートも、アメリカ同様カゴ部分が深く、大きいタイプです。オーストラリアの人口は日本の5分の1程度ですから、発生率は日本よりも多いといえます。

ショッピングカートの事故を防ぐため、オーストラリア安全基準を作成しようという動きもあるようです。

まとめ

1、2歳の子供に多い、スーパーなどのショッピングカートでの事故についてご紹介しました。

ショッピングカートでの子供の事故は、しっかりと予防策を実施していればリスクを大幅に下げることができます。事故の予防を意識し、安心・安全な買い物を心がけてください。

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タグ : 子ども ショッピングカート 事故 防止 対策
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