【事故予防】子供が自動ドアを安全に利用するため、教えておきたい注意点
2019.03.18買い物中の事故・災害自動ドアは高齢者や障がい者だけでなく、力の弱い小さな子供でも快適に利用でき、すべての人に優しいドアです。しかし、基本的には安全ですが、通り方を間違えると事故につながる恐れもあります。
以下では、自動ドアの危険について取り上げ、子供の自動ドアによる事故を防止して安全に利用するための注意点をご紹介します。
自動ドアによる事故を防止するための注意点
自動ドアは誰でも簡単に利用できるため、あまり危険を感じずについ油断して間違った通り方をしてしまいがちです。自動ドアによる事故を防止して安全に利用するためにも、以下のことをしっかりと頭に入れておくべきです。
【注意点1】駆け込まない
小さな子供が母親の後を追いかけて自動ドアに駆け込み、閉まり始めた自動ドアにぶつかるケースがよくあります。閉まりかけているドアはすぐには開かないので、走って駆け込んだりせず、ドアが開いてから通るように注意すべきです。
【注意点2】自動ドアに斜めに進入しない
自動ドアは人の通行を感知して開閉していますが、正面からではなく斜め方向から進入した場合は感知しにくくなります。前の方が自動ドアを通っているところに無理やり斜め横から入ろうとすると、閉まり始めたドアにぶつかることがあるので危険です。自動ドアを利用するときは、必ず正面からまっすぐ通るようにします。
【注意点3】ドアの間に立ち止まらない
開いた自動ドアの間で立ち止まったり座り込んだりしていると、閉まってきたドアに挟まれてしまいます。ほかの利用者の迷惑にもなるので、子供が開いた自動ドアの間で立ち止まらないよう注意が必要です。
【注意点4】ドアの戸袋に引き込まれないよう注意しよう
閉まっている自動ドアを触っていると急にドアが開いて、ドアの戸袋(ドアを引き込むスペース)の間に子供の手や腕が挟まれるケースがあります。特にオートロック式やタッチスイッチ式の場合、ほかの方の操作で突然ドアが開くことがあるので、自動ドアに触って遊ばないよう注意すべきです。
【注意点5】戸袋側の衝突に注意しよう
たとえば子供が自動ドアの横のガラスに手をついて外を見ていたら、ドアが開いてきて子供の手や腕にぶつかり、怪我をするというケースもあります。戸袋は自動ドアの通り道なので、手などの体の一部を接触していると危険です。
子供の自動ドア事故事例紹介
では、実際には自動ドアの周辺でどのような事故が起きているのでしょうか。ここでは、子供が自動ドアで怪我をした事故事例を5つご紹介します。
【事故事例1】自動ドアが開いていると勘違いし激突した事故事例
4歳の男児が、飲食店の自動ドアが閉まっている状態であったにも関わらず開いていると見誤り、ガラス製のドアに衝突。全治1カ月以上の大怪我を負いました。
【事故事例2】自動ドアに子供が足をぶつけた事故事例
小学校低学年の子供が、小売店の自動ドアに足をぶつけ、ドアが破損。子供の怪我の程度は大したことはなかったものの、店側から自動ドアの修理代金を請求されました。
【事故事例3】マットにつまずき、自動ドアにぶつかった事故事例
小学校低学年の子供が、遊戯施設の自動ドア付近に敷かれていたマットに足をとられ、自動ドアにぶつかった事故事例です。ガラス製のドアが破損し、子供は手を切り全治1週間程度の怪我を負いました。
【事故事例4】自動ドアの戸袋に手が引き込まれた事故事例
商業施設内の店舗に設置されていた、押しボタン式の自動ドアで発生した事故事例です。1歳の女児が、押しボタン式自動ドアのドア部分に手をふれたところ、ボタンを押していないのにドアが開き、子供の手が戸袋へ引き込まれました。
【事故事例5】自動ドアの誤作動で
店舗の出入口に設置された自動ドアの誤作動(故障)が原因と思われる事故事例です。
小学校低学年の男児が自動ドアを通って店舗から出ようとしたところ、自動ドアが突然閉まり出し、男児の額にドアが衝突。打撲やすり傷などを負い、全治2週間程度と診断されました。
自動ドアで事故が起きる原因は?
ここでは、自動ドアの周辺で発生する事故について、主な原因を3つご紹介します。
【原因1】駆け込みなどの危険な通り方
自動ドアによる事故を防止するための注意点でご紹介した【注意点1】と【注意点2】のとおり、自動ドアへの駆け込みや斜め方向からの進入は大変危険です。
センサー式の自動ドアの場合、センサーが人間を感知してから開き始めるまでには一定の時間がかかります。大人が歩いて通行する際には意識しないほどの時間ですが、全力で走って自動ドアを通ろうとする子供にとっては、そのタイムラグが大きな問題となるのです。ドアが開ききる前に通行しようとして、自動ドアに衝突する事故が発生します。
また、【注意点3】でご紹介したドアの間に立ち止まったり座り込んだりすることも、事故の原因となります。
自動ドアにぶつかってガラスが破損したり、子供の頭が挟まったりすれば、大怪我にもつながりかねません。
【原因2】子供の勘違い
【事故事例1】のように実際には閉じている自動ドアを開いている状態だと勘違いして通ろうとしたり、押しボタン式の自動ドアをセンサー式の自動ドアだと勘違いし、近づけば開くはずだと思い通ろうとしたりして、衝突事故が起こることも。
【原因3】自動ドアの故障による誤作動
【事故事例5】のような、自動ドアの誤作動が事故の原因となることもあります。自動ドアが突然閉まる、開閉中に突然動きが止まる、近づいたりボタンを押したりしても開かない、といった故障による事故が考えられます。
このような事故につながる故障が起こらないよう、店舗側では定期的なメンテナンスなどの安全対策を行ってはいますが、突然誤作動が起こる可能性をゼロにすることはできません。故障による自動ドア事故が起こる危険性もあることを認識した上で、利用することが必要です。
事故予防には保護者による指導が大切です
自動ドアは、正しい通行を心掛けていれば安心・安全に利用することができます。しかし、無理な駆け込みなど、間違った使い方をすると大きな事故につながることもあります。
こうした事故を未然に防ぐためには、保護者の皆さんが普段から「自動ドアには駆け込まない」「自動ドアの周りで遊ばない」といった基本的なことを子供たちに教え込んでおくことが大切です。子供が安全に自動ドアを利用できるよう、ルールとマナーを守って正しい通り方をするようしっかりとした指導を心掛けましょう。
まとめ
今回は、子供が自動ドアを安全に利用するために知っておきたい、利用時の注意点や事故事例などをご紹介しました。
自動ドアは今やどこにでもあるもののため、危険なものという認識を持っていない方も多いかと思いますが、特に子供にとっては事故の起きやすい場所です。ご紹介した注意点を教えるとともに、外出時には自動ドアの周辺で子供が遊んだりすることのないよう見守ってあげてくださいね。