ベビーカーでのお買い物や外出中に、転倒・転落などの事故を防ぐ安全対策
2020.08.07買い物中の事故・災害赤ちゃんと一緒に出かける場合、どのようにして連れていくかは人によって異なります。いくつか方法があるなかで、ベビーカーを利用するケースは少なくありません。ベビーカーは抱っこなどに比べて負担が少ないため、長距離の移動でも安心です。
そんなベビーカーでの外出時には、いくつか注意すべきことがあります。ベビーカーの事故はたびたび話題になっており、事故を予防するよう気をつけなければいけません。今回は、ベビーカーで外出する際の事故予防の注意点についてご紹介します。
ベビーカーでの外出中に起こりうる事故
まず、ベビーカーに赤ちゃんを乗せて外出した場合に、どのような事故が発生する可能性があるのかを考えてみましょう。
ベビーカーごと転倒
バランスを崩した際に、赤ちゃんを乗せたベビーカーが転倒する恐れがあります。
ベビーカーからの転落
何らかの衝撃によって、赤ちゃんがベビーカーから転落することもあります。
子供・保護者の指はさみ
折りたたみ式のベビーカーを開けたり閉めたりする際に、赤ちゃんや保護者が指をはさむことがあります。
ベビーカー事故の予防は出発前から!
ベビーカーでの事故を予防するためには、まずは出発前にいくつか気をつけるべきことがあります。
安全に動くかどうかをチェックしよう
ひとつは、ベビーカーの安全確認をするということ。ベビーカーはある程度頑丈には作られていますが、毎日使っていれば劣化や傷などによって調子が悪くなっていたり、部品が破損していたりといったことも考えられます。
そのため、ベビーカーで外出をする前には「各部品がしっかり動作するか」「動かしてみておかしなところがないか」など、安全確認をすることが大切です。特に車輪は負担がかかりやすい場所であるため要注意です。
早めの出発とゆとりあるスケジュールの計画を
もうひとつ、時間に余裕のある計画を立てることもとても大切です。時間がないからとベビーカーを押したまま走るのは非常に危険であり、また焦って注意力が散漫になることも考えられます。急いでエレベーターや電車に乗り込もうとすると、ドアにはさまれる危険もあります。こうしたことから、ベビーカーでの事故を予防するためには余裕を持って家を出るようにしたほうが良いでしょう。
ベビーカーで移動中に実施したい安全対策
ベビーカーに赤ちゃんや子供を乗せて安全に移動するために、心掛けたい安全対策がいくつかあります。基本的なことばかりですが、毎回実施できているかどうか改めて確認をしてみてください。
シートベルトをしっかり着用する
ベビーカーでの移動中にまず注意すべきは、シートベルトをしっかり着用するということです。消費者庁の発表によれば、平成22年から平成25年の間でシートベルト未着用による赤ちゃんの転落事故は61件発生しています。出血や外傷性くも膜下出血などで入院した事例もあるなど、大きな事故につながる可能性もあるのです。
例えば段差を通るときに、衝撃で赤ちゃんの身体が跳ねることがあります。シートベルトを着用していれば多少身体が跳ねたとしてもシートに押さえられますが、シートベルト未着用の場合は赤ちゃんがベビーカーから投げ出される可能性があります。また、目を離したスキにベビーカーをよじ登って転落する可能性もあるため、シートベルトの着用は必須です。
ベビーカーのハンドルに荷物や買い物袋を掛けない
お買い物の帰り道や、荷物の多いお出かけの際にやってしまいがちな行為ですが、ベビーカーのハンドルに荷物をさげるのも実は危険です。一般的なベビーカーは、ハンドルに荷物をさげる前提では設計されていません。そのため、荷物をハンドルに掛けるとベビーカーのバランスが崩れやすくなり、転倒につながります。
ベビーカーのハンドルに取り付けるフックなどの商品もありますが、あくまでも補助的なものであり、多くは使用上の安全を保証するものではありません。荷物はご自身や同行者が持つか、ベビーカーの座席下のカゴに収納するようにしましょう。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せたままエスカレーターに乗らない
駅のホームや大規模な商業施設ではエスカレーターが設置されていることがありますが、ベビーカーに赤ちゃんを乗せたまま利用するのは大変危険です。ふとした拍子にバランスを崩しベビーカーから転落したり、乗降口でベビーカーが引っかかったりする可能性があります。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せたままエスカレーターに乗ってトラブルが発生した場合、乗っている赤ちゃんに危険が及ぶだけでなく、他の方にけがをさせたり迷惑を掛けたりしてしまう恐れもあります。万が一重大なけがを負わせた場合には慰謝料や休業損害、逸失利益などの賠償義務が発生しますし、刑事罰を問われる場合もあります。
ベビーカーで上下階へ移動する場合には、できる限りエレベーターを利用し、エレベーターがない場合には駅員や店員の方にお手伝いをお願いして階段などを利用するようにしましょう。
ベビーカーの開閉時には赤ちゃん・子供を近付けないようにする
折りたたみ式のベビーカーでの指はさみがもっとも発生しやすいのは、ベビーカーの開閉時です。過去には、ベビーカーでの指はさみで3歳児が指を切断した事故事例もあります。
開閉時にはできるだけ赤ちゃんから離れたり抱っこやおんぶをしたりして、赤ちゃんがベビーカーに手を伸ばすことのないように注意しましょう。
車道にはみ出さないように注意する
信号待ちなど車道のそばで立ち止まるときは、ベビーカーを道路側に出しすぎないように注意が必要です。立ち止まるときにベビーカーを自分の前に置く人を街中で多く見かけますが、ベビーカーが車道にはみ出していることがあります。車やバイクが歩道寄りを走っているとぶつかる危険性があるため、道路との距離には十分に注意すべきです。
人混みではゆっくり移動する
混雑した店内や駅のホームなどでは、無理をせずゆっくりと移動することも大切です。急ぐあまり人の間をかいくぐって移動しようとすると、赤ちゃんが押されてしまったり周囲の方の足を轢いてしまったりする恐れがあります。
できるだけ人混みは避け、どうしても通行しなければならない場合には十分周囲に気を付けて移動するようにしましょう。
まとめ
ベビーカーは便利なものですが、思わぬ事故を引き起こす可能性があるため、出発前も移動中も十分に注意するべきだといえます。
赤ちゃんとのお買い物やお出かけが安全で楽しいものになるよう、出発前のチェックをしっかり行い、移動中も安全対策を実施してくださいね。