子供服のフードや紐が原因で事故に?!子供服の安全性について

2021.10.21子どもを事故から守るために
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親にとって子供服選びは楽しみの1つであり、おしゃれな服を着ている我が子を見ているとうれしくなるものです。ただ、服選びで「安全性」の優先順位を間違うと、大切なお子様が危険にさらされる可能性が出てきてしまいます。

 

今回は、子供服が原因で起きた事故事例を取り上げ、安全な服を選ぶためのポイントをご紹介します。子供服の選び方を見直すきっかけにしていただけると幸いです。

 

子供服の安全性について考えたことはありますか?

政府広報オンラインによると、東京都が行った調査で「子供の着ている服が原因でヒヤリとしたことがある」と答えた方は、全体の77%を占めていました。そのうち17%近くの方は「実際にケガをしたことがある」と回答しています。

 

下記のようなタイプの子供服を着ていると、さまざまな場所の「突起・すき間」に引っかかることが多くなります。また、自分自身で踏んでしまったり、他の子に引っぱられたりすることもあります。

 

【危険につながりやすい子供服の特徴とは】

・紐が垂れている

・フードがある

・リボンやポンポンが付いている

・飾りボタンがある

・サイズが大きい

・袖や裾が広がっている

 

子どもは、自分が着ているものの危険性を想像できないので、その場で危険を避けることはとても難しいのです。子供服を「かわいい・おしゃれ・値段が安い」という理由だけで選んでいると、思いがけない事故につながる恐れがあります。

 

子供服の紐やフードによる事故事例

子供服が原因で起こる事故とはどんなものでしょうか。実際にあった事例を、事故が起きたシーンごとにご紹介しますね。

 

【子供服の事故事例1】エスカレーター

ショッピングモール・デパートなどの商業施設や駅のエスカレーターは、事故が起きやすい場所です。子供はエスカレーターのステップでしゃがんだり、黄色い線を踏んで手すりにつかまったりすることも多いので、紐の付いた服を着ているとすき間に入りやすくなります。ズボンの裾に付いていた紐が挟まって、引っぱられて転倒した事故が実際に起きています。

 

【子供服の事故事例2】商業施設の遊び場・公園

デパートやショッピングセンター内の遊び場では、子供服に付いているフードや紐が「すべり台」に引っかかり、首が圧迫される事故が起きています。公園では、服の紐が「ブランコの鎖」に絡まり、バランスを崩して転倒する事例も報告されています。

 

【子供服の事故事例3】乗り物・エレベーター

子供服に付いている紐が、自動車・バス・電車・エレベーターのドアに挟まれてしまう事故も少なくありません。特に商業施設のエレベーターでは、他のお客様もたくさんいるので、親は子供の周辺を注視することが難しくなります。

 

【子供服の事故事例4】自宅の階段やドア

大きめのズボンをはいていた子供が、自宅の階段を上がる時に裾を踏んでしまうのはよくあるケースです。ひざやスネを思いきりぶつけて、ケガをすることもあります。他にも、ドアノブや手すりにフードが引っかかり、そのまま首が引っぱられてしまう事故も多いです。

 

【子供服の事故事例5】友だちと遊んでいる時

大好きな友だちとじゃれ合う時や、逆に、取っ組み合いのケンカをする時などは、フード・紐・飾りボタンなどが相手の指に引っかかり、強く引っぱられて転倒することも多いですね。子供同士は体を使ってコミュニケーションをとるので、大人の目が届かない所で事故が起こります。

 

【子供服の事故事例6】混雑している商業施設

スーパーやショッピングセンターなどのお店が混雑している時、子供の服に付いている紐やフードが、他の人の手やカバンに引っかかることがあります。そのまま引っぱられ、転んで頭を打ってケガをした事例があります。

 

【子供服の事故事例7】自転車

自転車は引っかかりやすい箇所がたくさんあるので要注意です。上着やズボンの裾からぶら下がる紐が、タイヤやペダルに巻き込まれて転倒する事故はとても多いのです。サイズの大きい服や、裾が広がったデザインの子供服が、自転車のハンドルやサドルに引っかかってしまうこともよくあります。

 

子供服の安全基準って何?

JIS(日本工業規格)とは、製品の国家基準です。JIS規格があることによって、消費者は安全な製品だと判断することができます。

 

2015年には、子供服に付いている紐に関するJIS規格「JIS L4129」が制定されました。親が安全な子供服を選べるよう、国はリーフレットを作成して周知を図っています。

 

【「JIS L4129」に定められた安全基準の一例】※対象は「13歳未満用」の子供服

・フードから垂れ下がる紐はNG

・紐を首の後ろで結ぶデザインはNG

・背中から紐を出してはいけない

・上着の裾から紐が垂れ下がるのはNG

 

安全な子供服選びのポイント

かわいい服、好みの服、気になる子供服はたくさんあるけれど、子供が自分で危機管理ができるようになるまでは、安全な服を選ぶことは親の責任でもあります。それでは、どんなことに注意すればいいのか、子供服選びのポイントをご紹介しますね。

 

引っかかる可能性のある子供服は避ける

たとえ小さくて薄いものでも、飾りが出っぱっているものや、紐がぶら下がっているものはNGです。「何かに引っかかるかもしれない」という視点をもつと、どんな子供服が安全なのかわかってきます。

 

【引っかかる可能性のあるものとは】

・紐

・リボン

・ボタン

・ビーズ

・ポンポン

・フード

・大きすぎるポケット

・ラッパ状に広がった袖や裾

・ワイドタイプのズボン

 

子供とは、親が想定できない行動や動きをするものです。この服はたぶん大丈夫だろうと楽観せず、どんなものでも「引っかかる可能性がある」と考えましょう。

 

今の子供にジャストサイズのものを選ぶ

子供の成長は早く、1年経つとサイズが合わなくなることも。そのため、少し大きめの服を買って来年も着られるようにしようと考える方も多いです。ですが、サイズが大きい服を着ていると下記のような危険が生じるので、やはりジャストサイズの服が望ましいですね。

 

【サイズが大きい子供服の危険性】

・突起などに引っかかる

・自分で裾を踏む

・動きにくい

・自転車に裾が巻き込まれる

・大きい裾や袖が機械などに巻き込まれる

 

子供服を買う前に試着をする

子供服を選ぶ時は、なるべく試着をしてから購入することをおすすめします。実際に着てみると、裾や袖の幅が想像より広かったり、正面からは見えない紐や飾りが付いていることにも気づけます。

実際に目で見てチェックしてから選んだものであれば、安心して着せることができますよ。

 

今ある子供服を安全なものに加工する

以前購入したお気に入りの服が安全基準を満たしていない時は、引っかかりやすい紐や飾りを取り除いて、危険のない子供服に作り変えましょう。

 

プレゼントでいただいた子供服でも、安全性に欠けるものであれば着ることは難しくなります。いつもプレゼントしてくれる相手(祖父母・兄弟姉妹・親しい友人など)には、あらかじめ安全基準について伝えておくといいですね。

 

フリマアプリやネットショップの子供服は特に注意!

ネットではかわいい子供服が安く手に入るので、ネットショッピングの利用者は年々増加しています。ただ、何かとトラブルが多いのも、フリマアプリやネットショップのデメリットです。

 

【ネット販売でよくあるトラブル】

・画像と実物が違う

・見えない場所に紐やリボンが付いていた

・サイズが合わなかった

・汚れや劣化がひどい

・生地が安っぽい

・商品が届かない

・金額が違う

・にせものだった

 

フリマアプリやネットショップでは、誠意のある対応をしてくれる販売者なのか、ネット上の情報だけで判断することになります。商品があまりに安すぎる場合や、海外サイトから購入する場合は、十分に検討してから注文しましょう。

 

まとめ

国が子供服のJIS規格を定めたのは、紐などが原因で起こる事故が多く起きていることを示しています。「かわいい・おしゃれ・安い」だけで服を選んでいると、大切な子供の安全を守れなくなります。

子供服選びの優先順位は、何よりも「安全であること」がトップです。事故を回避するため、安全性を重視して子供服を選びましょう。

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タグ : 事故 子供服 安全性 フード
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