夏場の買い物は子供の熱中症に注意!初期症状や熱中症対策をご紹介
2020.06.08買い物中の事故・災害初夏や夏場など、暑い季節になってくると気になるのが熱中症。毎年話題になっているので、気をつけている方も多いのではないでしょうか。
特に、子どもは大人に比べて体温調節機能が未発達な上、背が低くて地面からの照り返し熱の影響を受けやすく、大人が思っている以上に熱中症になりやすいといわれています。保護者も子ども本人も気がつかないうちに、体調が悪くなってしまっている場合も。熱中症のサインを見極め、すぐに対応できるよう、子どもの熱中症対策についてご紹介します。
サインを見逃さないように注意!熱中症の初期症状
熱中症になると、めまいや吐き気を訴えたり、意識がなくなったり、四肢などが痙攣したりといった症状が出ますが、できればそうした重篤な症状が出る前に気づきたいもの。ここでは、うっかり見過ごしそうな熱中症の初期症状をご紹介します。
ふらふらとして元気がない、気分が悪そう
体内に熱が溜まったり、頭部などに集中して熱が溜まったりすると、脳へ流れる血液の増減によって貧血状態になる、気分が悪くなるといった症状が出る場合があります。夏場のお出掛け中に子どもの口数が減った、話しかけてもぼんやりしている、といった場合は熱中症の可能性を考えましょう。
顔色が赤くなるor青くなる
体内に熱が溜まると、体温が上がり、顔がぼうっと赤くなります。反対に、体内に偏って熱が溜まって頭部に血液が回らなくなり、血の気が引いて顔色が青白くなることもあります。
「頭が痛い」「おなかが痛い」と言う
熱中症になると頭痛や腹痛が起きることがあります。また、子供はボキャブラリーが少ないので、吐き気がある場合でも「おなかが痛い」と表現することも。暑い時期の買い物などの外出中に子供が頭痛や腹痛を訴えてきたときは、熱中症の可能性があります。
大量の汗をかいている
突然汗をダラダラとかきだした場合は、要注意です。他の症状がないかどうかを確認しましょう。
汗をかかなくなる
上記とは逆に、暑いところにいるのに汗をまったくかいていない場合は、さらに注意が必要です。汗は蒸発するときに身体を冷やす役割を持っていますが、脱水症状が起きて汗をかかなくなると体内に熱がこもってしまい、熱中症となってしまいます。急速に体内に熱がこもると、意識障害や多臓器不全といった症状が起きることがあり大変危険です。すぐに救急車を呼び、応急処置を行いましょう。
子供の熱中症対策~外出時のポイント~
子供が熱中症になるのを防ぐために、外出前や外出中に注意しておきたいことがあります。ここでは外出時の熱中症対策を4つのポイントに絞ってご紹介します。
涼しい服装を選ぶ
外出時の服装選びは熱中症対策をする上で大事なポイントです。通気性の良い服を選んで、熱がこもらないようにしましょう。速乾性のある素材や、肌触りがサラリとした麻や綿素材の衣服がおすすめです。締めつけ感がなく、身頃や袖にゆとりのある服が望ましいです。また、黒などの色が濃い服は熱を集めやすいため、白や明るい色の服を選んだほうが涼しく過ごせます。
こまめに水分補給をする
お出かけのときなど、「トイレに行きたくなると嫌だから」とつい水分を控えてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、熱中症予防には適度な水分補給が欠かせません。塩分や糖分を含んだイオン飲料をこまめに飲ませるように心掛けましょう。
トイレの頻度に気を配る
水分が足りなくなると、尿が生成されなくなりトイレの頻度が落ちます。そのままにしておくと脱水症状に陥り熱中症になってしまうので、しっかり水分をとってトイレに行けているかをチェックしましょう。トイレに連れて行ってもおしっこが出ない場合は注意が必要です。
気温だけでなく湿度にも注意
熱中症と聞くと炎天下の屋外でなるイメージがありますが、実際にはさほど気温が高くない日や屋内でも熱中症になってしまいます。特に湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなるため熱中症になる可能性が高くなります。
また、4月や5月など初夏の季節には、暑さに慣れておらず体温調節がうまくいかずに熱中症になってしまうケースも存在します。あまり気温の高くない日も油断せず湿度もチェックして、熱中症対策をしっかりとしておきましょう。
子供の熱中症対策~日常生活でのポイント~
熱中症になるのを防ぐためには、外出時だけでなく日頃から以下のようなポイントを意識して生活することが大切です。
睡眠不足に注意
睡眠不足の状態だと、熱中症になりやすいとされています。真夏は夜も暑く、なかなか寝付けなかったり寝苦しく夜中に起きてしまったりすることもあるので、クーラーや扇風機などをうまく使ってしっかり眠れるようにしましょう。
熱中症予防に役立つ食べ物を食卓に
毎日の食事は健康な体作りに役立ちます。3食しっかり食べるのはもちろん、体を冷やす働きのある栄養素や疲労回復を助ける栄養素を含む食材を、食卓に取り入れることをおすすめします。
夏野菜の多くは体を冷やす働きがあるといわれています。旬の野菜は栄養も豊富なので、積極的に取り入れましょう。ほうれん草、じゃがいも、バナナなどに含まれるカリウムが不足すると脱水症状が起こりやすくなるので、これらの食材もおすすめです。
その他、豚肉やうなぎなどに多く含まれるビタミンBは疲れにくい強い体作りに役立つとされています。レモンなどの柑橘類やお酢、梅干しなどに含まれるクエン酸は疲労回復に役立ちますので、ご家族が夏バテ気味ならぜひ献立に取り入れてみてください。
暑さに強い体作りをしておく
「暑さに強い体作り」とは、暑い日でも無理をして外出させようといったことではありません。本格的に暑くなる前から軽い運動をして日頃から汗をかき、汗が出やすい体にしておくことをすすめるものです。
人は汗をかくことで体内の熱を外に出し、体温調節をしています。汗をスムーズに出せる体作りをしておくことで、暑い日に外出をしても熱中症になりにくくなるのです。
万一に備えて知っておこう!子供の熱中症への対処法
熱中症にならないよう対策をしていても、万が一のことはありえます。子供が外出中に熱中症になってしまったらどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、子供が熱中症になったときの応急処置方法をご紹介します。
涼しい場所へ移動して冷却と水分補給を
子供に熱中症とみられる症状が出ていることに気がついたら、まずは冷房の効いた室内や日陰などの涼しい場所へ移動します。服のボタンを外したり靴下を脱がせたりして衣類をゆるめ、血液を頭に送るために頭を低く足を高くした姿勢で寝かせてください。
濡れタオルや保冷剤をタオルで巻いたものなどで、子供の首筋や脇、太ももの付け根などを冷やします。皮膚や衣服を濡らしてうちわなどであおいでも良いでしょう。並行して、スポーツドリンクなどを少しずつこまめに飲ませます。ただし、吐き気がみられる場合は無理に与えないようにしましょう。
意識がない場合やけいれんがある場合は救急車を
上記の応急処置をしても症状が良くならない場合や子供の意識がない場合、けいれんなどの症状が出ている場合は、速やかに119番通報をして救急車を呼びましょう。救急車が来るまでの間は上記のような水分補給、体を冷やすなどの応急処置を行います。
まとめ
子どもは自分の体調の変化に気づきにくく、大人が気づいたときにはぐったりとしてしまっているというケースがほとんどです。子どもの熱中症を防ぐには、大人がしっかりと子どもの様子をチェックしておくことが大切です。
屋外・屋内に関わらず、直射日光の当たらない涼しい場所でこまめに休憩し、水分補給をしながら濡れタオルや冷却グッズを使って熱くなった身体をクールダウンさせて、熱中症を予防しましょう。